【SUPER GT】BMW Sports Trophy Team Studieが15年体制発表…自信示す“ほぼ変化なし”

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BMW Sports Trophy Team Studie が2015年のGT300参戦体制を発表。
BMW Sports Trophy Team Studie が2015年のGT300参戦体制を発表。 全 8 枚 拡大写真

26日、SUPER GTのGT300クラスに参戦する「BMW Sports Trophy Team Studie」の2015年体制発表会が実施され、今季も“BMWワークス”的な立場での参戦であること、ドライバーコンビはヨルグ・ミューラー&荒聖治の継続となること等が発表された。

「BMW Sports Trophy Team Studie」は昨シーズンからGT300への参戦を開始したチームだが、チーム代表兼監督である鈴木康昭氏と鈴木氏が代表取締役を務める“BMWライフ全般”の専門店「Studie」には、一昨年までに関しても他陣営との共闘でGT300を戦ってきた経緯があり、14年からは独立参戦に移行したかたちになる。そしてこの独立は、単なる一本立ちではなかった。

BMWの日本法人「ビー・エム・ダブリュー株式会社」(通称BMWジャパン)からの支援のもと、ドイツ本国の「BMW Motorsport」の正式バックアップも受けての参戦ということで、カラーリングを含め“BMWワークス”ともいえる体制を築いての独立新規参戦。近年はドイツメーカー各社が積極的な関与の度を強めているGT300クラスだが、そのなかでも際立った存在としてデビューを飾ることになったのである。

チーム名に“BMW Sports Trophy”が付くことは、BMWの世界的モータースポーツ展開の一翼を担う公認チームの証。発表会の会場にも昨年、今年と、東京駅近くにあるBMWのブランド発信スペース「BMW Group Studio」が使われており、GT300とは思えぬ破格の扱いの発表会であると同時に、BMW本体との連携の深さを感じさせている。スポンサーにもいわゆる“一流どころ”が並び、チームはレースでの成果とともに、BMW市販スポーツモデルのプロモーションと販売拡大への貢献を目的として活動する。

参戦初年度の14年は全8戦中、2位2回、3位1回と計3度の表彰台を獲得。ミューラーと荒がドライバー部門でシリーズ3位となり、チーム部門でもシリーズ3位を得た。優勝には手が届かなかったが、最終戦までチャンピオン獲得の可能性を残すという見事なデビューイヤー。しかし、BMWワークスドライバーのミューラーと、ルマン24時間レース総合優勝経験者の荒という強力なラインナップ、そしてワークス格ともいえる体制を考えれば、いきなり優勝、そしてチャンピオンを獲得していてもおかしくはなかった、とも考えられるところではある。

鈴木代表も昨季については「勝てた(チャンピオンにもなれた)シーズンだったと思います」と語る。敗因は、やはり新チームに生じがちな“ドタバタ”だった。これだけの体制であっても、新チームにはそういう要素が付きまとうもので「8戦中3回がペナルティですか、あれだけやらかしていますからね」と鈴木代表も苦笑する。ただ、「それでもシリーズ3位を獲れました」と、チームの自力には自信を示し、それだけに「今年は“普通に”やれば(チャンピオンを獲得できる)と思います」。

ミューラーと荒が残留し、参戦マシンも昨年同様「BMW Z4 GT3」、ヨコハマタイヤ装着を含めた主要なチーム体制は昨季と変わらない。これは「話題性としては寂しいかもしれませんが(笑)、我々の自信の表われだと考えてください」と、鈴木代表は体制充実を強調する。

昨年はZ4勢が軒並み好調で、8戦中3勝。谷口信輝&片岡龍也がドライバーズチャンピオンを獲得するなどしているが、今季は谷口&片岡がメルセデスSLSにマシンをスイッチしており、同車のシェアが質、量ともに上がる気配だが、そこに立ち向かうBMWワークス格のStudieがどんな戦いを展開するのか、実に楽しみなところである。

なお、来季は新たにM6を戦線投入する予定であることも鈴木代表は公表。また、質疑応答では将来的なBMWでのGT500参戦に関する質問も出たが、さすがにこれは完全な“本国マター”でもあり、鈴木代表は「チームとてやりたい意思はすごくありますが、いろいろなハードルをクリアしていかないと実現しませんからね」との意を話すにとどめている。

SUPER GTの2015年シリーズは、岡山国際サーキットでの公式テスト(3月14~15日)を経て、同サーキットで注目の開幕戦(4月4~5日)を迎える。

《遠藤俊幸》

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