【KTM 1050アドベンチャー 動画試乗】ダウンサイジングで敷居が低くなったアドベンチャー入門車…佐川健太郎

モーターサイクル 新型車
KTM 1050アドベンチャー
KTM 1050アドベンチャー 全 7 枚 拡大写真

世界的に注目を集めるアドベンチャーツアラーというジャンル。パワフルなエンジンとエアプロテクション装備による快適な高速巡航性能と、ダートも走れる高い走破性によって、今やツーリングモデルを代表する存在となった。

ダカールラリー14連覇などで知られるKTMは、このジャンルでも常に世界をリードする高性能モデルを作り続けてきたが、一方でなかなか一般ライダーでは乗りこなせないようなスパルタンな印象も強かった。今年から投入される新型の『1050アドベンチャー』は、そんなKTMの手強いイメージを払しょくするモデルである。

車体は従来の『1190』と共通なので、やはり日本人にとっては大柄には違いないが、それでも車重が5kg軽くシートも10mm低く、サスペンション設定もややストリート寄りにソフトになっているせいか、取り回しただけでも軽く、足着き性も良くなっているのが実感できる。

新設計の水冷V型2気筒エンジンはダウンサイジングされ、出力もだいぶ抑えられているが旅の道具としては十分にパワフル。鼓動感というよりはスルスルと滑らかに回る。タイヤが前後ともにワンサイズ細くなったこともありワインディングも軽快だ。

電子制御は簡略化されているが、ABSやトラコン、スリッパークラッチなどのセーフティデバイスはきっちり盛り込まれ、どんな路面状況でも安心できる点はアドベンチャーの本流を守っていると言える。

小ぶりになったとはいえ、エントリーモデルの枠には収まり切れない本格的な走りを楽しめて、それでいてライダーを受け入れてくれるフレンドリーさも併せ持ったモデルだ。

■5つ星評価
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
快適度:★★★
タンデム:★★★★
オススメ度:★★★★

佐川健太郎|モーターサイクルジャーナリスト
早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。(株)モト・マニアックス代表。バイク動画ジャーナル『MOTOCOM』編集長。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

《佐川健太郎》

佐川健太郎

早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。メーカーやディーラーのアドバイザーも務める。(株)モト・マニアックス代表。「Yahoo!ニュース個人」オーサー。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

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