【マツダ CX-3 試乗】パワートレイン、シャシー、着実に熟成が進んでいる…森口将之

試乗記 国産車
マツダ CX-3
マツダ CX-3 全 24 枚 拡大写真

半年前に乗った『デミオ』も、現在の国産コンパクトカーでトップレベルの総合性能の持ち主だけれど、パワートレインやシャシーを共有しつつ、デビューが少し後になった『CX-3』は、共有部分の熟成が着実に進んでいた。

【画像全24枚】

ガソリンの選択肢がなく、1.5リットルディーゼルターボのみとなったエンジンは、ピストンピンの中にダイナミックダンパーを入れるという新技術を、一部の車種にオプション設定した。その効果は、6気筒ディーゼルと錯覚するほど滑らかな回転フィールとして体感できた。

しかもボディはデミオより大きく重いのに、ターボの立ち上がりの唐突感は逆に薄れているので、リラックスしてドライブできるようになった。エンジン本体の改良が進んでいるのだろう。

ハンドリングは、デミオと比べるとノーズの重さが薄れ、4WDならアクセルオンで旋回を強めながら曲がっていける楽しさを味わえるようになった。乗り心地は依然として固めで、もう少ししなやかにしてほしいと思ったけれど、最近のマツダは発売後もしっかり改良を施してくるから、今後への期待はできる。

ボディは3方向ともにデミオよりサイズに余裕があるので、キャビンは広い。後席も例外ではなく、中央寄りの高めに座ることもあって見晴らしが良い。ディープレッドを起用した内装は、世界的に見てもこのクラスでこんなに渋い仕立てはないのでは?と思ってしまうほど。

スタイリングも、リアクォーター周辺に新しいトライをしているし、ボディカラーにはセラミックメタリックという新しい提案があったりして、魂動デザインにはまだまだ伸びしろがあると思った。

最上級グレードでは300万円に届く価格が高いという声もある。でもクルマに限らず、良いモノには相応の対価を支払うのが世の中の常識であり、CX-3にはその価値があると考えている。個人的にはデミオのSUV版というより、デミオと『アクセラ』の間に位置する車種ではないかという気がしている。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

森口将之|モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト
1962年東京都生まれ。自動車専門誌の編集部を経て1993年に独立。雑誌、インターネット、ラジオなどで活動。ヨーロッパ車、なかでもフランス車を得 意とし、カテゴリーではコンパクトカーや商用車など生活に根づいた車種を好む。趣味の乗り物である旧車の解説や試乗も多く担当する。また自動車以外の交通 事情やまちづくりなども精力的に取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。

《森口将之》

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