千葉大学、ISSでの実験「たんぽぽ計画」向け超低密度シリカルゲルを開発

宇宙 科学
超低密度のシリカゲル「エアロゲル」を千葉大学が開発
超低密度のシリカゲル「エアロゲル」を千葉大学が開発 全 1 枚 拡大写真

千葉大学は、アストロバイオロジー宇宙実験「たんぽぽ計画」向けに、「エアロゲル」と呼ばれる超低密度のシリカゲルを開発したと発表した。

シリカエアロゲルは、直径数十ナノメートルのシリカ粒子が3次元構造を形成し、その隙間を空気が占める。

製作の過程で密度を制御することができ、千葉では「たんぽぽ計画」専用に0.01g/cm3という低密度性を持つエアロゲルを開発した。これにより、超高速度で地球を周回している宇宙塵や、地球に飛来する宇宙塵をほぼ非破壊でエアロゲル内部に捕集することを可能となる。惑星間塵、地球由来の天然粒子やスペースデブリの地上での分析するための鍵となる。

「たんぽぽ計画」では、地球微生物が地球低軌道に到達する可能性と、生命の原材料である有機物が生命誕生前の地球へ。宇宙塵によってもたらされた可能性を調べるため、宇宙塵の捕集実験と、地球微生物、有機物の曝露実験を行うもの。

現在の運用計画では、打上げ後数日で国際宇宙ステーション(ISS)へ到着し、今夏ころ「たんぽぽ実験装置」を船外簡易取付機構(ExHAM)に取り付け、きぼう曝露部で実験を開始する予定。エアロゲルが搭載された捕集装置は、約1年間宇宙に曝露され、帰還宇宙船によって地上に持ち帰る。新しいエアロゲルに交換し、これを3回繰り返す。

《レスポンス編集部》

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