オーストラリアでサイクリングが生活の一部になっている2つの理由

エンターテインメント 話題
自転車イベント
自転車イベント 全 5 枚 拡大写真

日本では(ママチャリのようなシティーバイクを除いた)自転車が 日常の生活に入り込めない理由がある。

大きくは二つ。

一つは、首都圏など都市部での自転車乗りに快適な環境が整っていないこと。そしてもう一つは、何かのきっかけでブームに流されてしまっていることだ。

ブームだけに流されずに、ライフスタイルの中にどうすればサイクリングが定着するのか、筆者が長年在住するオーストラリアの例をあげて考えてみた。

オーストラリアでのサイクリングは特別なものではなく日常的なものだが、2014年南オーストラリア州で行われた自転車の国際会議ベロシティ・アデレードが一つのきっかけとなり、さらにサイクリング・シティへとステップアップしたように思える。この一年のオーストラリアの自転車に対する取り組みをまとめた。

【環境整備は…次ページ】

■サイクリングへ適した環境を整える

自動車・歩行者との道路の共有についても各自治体が環境づくりを開始した。新たにバイクパスを増やしたところや、共有部分については標識を増やし道路路面上にわかりやすく表示を設けた。

サイクリストがよく使う道路については自動車の10km以上の速度制限が加わった。

道路脇のバイクパスには車の駐停車禁止のところも増えた(ちなみにバイクパスに車を駐車または停車するとスピード違反と同じくらいの違反金が生じる)。

また交通公共機関の駅に多くの駐輪場を設置。中には、防犯やロッカールームを備えたものもある。

【推進施策が展開…次ページ】

■サイクリングを積極的に推進

自治体、サイクリングクラブや民間が連携をとり、グループサイクリングの場を提供、自転車通勤・通学プログラム導入など一人でも多くの人がサイクリングへの興味が持てるように、乗る機会が持てるように働きかけている。

学校の休みなどに合わせ、子供向けの自転車ライドプラグラムを開催。また学校などに自転車のトレーナーを出張するサービスも活用されている。

最近新しくできたRide-a-Bike Rightというグループは、自転車教育を子供からお年寄りまで幅広くサポート。交通規則や基本の乗り方などを学ぶコースを提供している。

【自転車とアレがコラボ…次ページ】

■自転車イベントとワインとのコラボプロモーション

TourDounUnderを始めとするレースでは、ほとんどがワイナリーが協賛しているため、自転車以外にもワインを楽しむというコラボで多くの人が自転車というよりイベントそのものを楽しんでいるように見える。

オーストラリアで増えてきたサイクリングスタイル。この背景には、何かのきっかけでブームになったというより、この一年の様々な努力が実を結んだ結果と言える。

「どのようにしたら安全に自転車に乗れるのか」というよりは、「どのようにしたら楽しく自転車に乗れるのか」というところから考えていくのがオーストラリア風サイクリングのスタイルだ。

動画は、子供たちが自転車を学んでいる姿をまとめているもの。小さいうちに正しい乗り方を覚えることで自然に自転車が楽しく乗れるという姿が映し出されている。

{{{{

}}}

【自転車】オーストラリアでサイクリングが生活の一部になっている2つの理由

《Australia Photographer Asami SAKURA@CycleStyle》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 日産が新型ミニバン『タウンスター・エバリア』を欧州発表…EVも設定
  2. 三菱『デリカD:5』ついにフルモデルチェンジへ! 車名は「D:6」!? 2025年内発表か
  3. 高速道路料金も「変動制」導入、来年度から全国的に順次拡大[新聞ウォッチ]
  4. [VW ゴルフ 50周年]重量増加スパイラルに逆行した第7世代
  5. [音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー・国産ブランド…小型・薄型モデルのトレンドを分析!
  6. トヨタ『4ランナー』新型...最新技術と高い耐久性の両立[詳細画像]
  7. トヨタ『カムリ』新型...ベストセラーはどこが新しくなったか?[詳細画像]
  8. ちょっと待った! 自動車税の支払い…キャンペーンやポイントがつく支払い方法で
  9. マフラー選びの決め手、『合法性と性能の両立』が求められる~カスタムHOW TO~
  10. メルセデスベンツ『CLE カブリオレ』に「AMG 53」、電動ターボで449馬力
ランキングをもっと見る