ソニー Xperia Z4 は「Z3」から何が変わったのか

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Xperia Z4
Xperia Z4 全 14 枚 拡大写真

 ソニーモバイルがAndroidスマートフォンの新しいフラグシップモデル「Xperia Z4」を発表した。国内キャリアによる取り扱いに関するアナウンスはまだないが、発売時期は夏以降になりそうだ。

 これまでのフラグシップ「Z」シリーズ同様、グローバルモデルとして世界各地域で展開されるが、その詳細は本日時点では明らかにされていない。

■完成度を高めた本体デザイン

 OSにはAndroid 5.0を採用。CPUは64bitオクタコアプロセッサがシリーズとして初めて搭載された。処理スピードはZ3との比較で2倍ほど上昇しているという。

 LTEはカテゴリー6対応で、ドコモやKDDIのLTE-Advancedのキャリアアグリゲーション技術による225Mbpsの高速通信サービスにも対応できる。Wi-FiはZ3で非対応だったMIMOをサポートした。

 ディスプレイサイズは約5.2インチで、解像度はフルHDとZ3から変更はない。X-Reality for mobileによる高精細で明るく色彩感豊かな画面表示や、外光視認性の向上などを図った。

 これまでのZシリーズから続く“オムニバランスデザイン”を継承。「Perfection(完璧)」を追求したフォルムは、アルミニウムとガラスの素材感を最大限に活かしながら、特にサイドのアルミフレームはシボ加工を残し、光沢処理を加えて輝き感をアップ。Z2、Z3ではマットコーティング処理としていたフレームに比べるとファーストインプレッションの表情がだいぶ違ってみえるかもしれない。

 フレームの四隅は輝き感を高めるため、着色した樹脂の上に透明な樹脂を重ねるという新たな手の込んだ加工法で仕上げている。使い込むうちに傷が付いても輝きと色味が失われないための工夫でもあるそうだ。

 本体はよりいっそうの薄さと軽さを追求。Z3に比べると、薄さは約7.3mmから約6.9mmへ、質量も約152gから約144gにそれぞれコンパクト化された。横幅についても0.5mmほどスリムになっている。

 Z3まではオプションの専用ドックに立てて使うためのマグネットチャージピンをフレームのサイド側に設けていたが、これを本体ボトムのmicroUSB端子に集約。さらにXperia Z4 Tabletから採用が始まった「キャップレス防水USB」により、防水性を高めながら余分なパーツを廃してすっきりとしたデザインに仕上げている。

 SIMカードの形状はnanoSIM。フレームのサイド側キャップを開けるとスロットが1基しか設けられていないが、microSDカードと一つのトレイに集約したことで外装デザインをよりシンプルに仕上げている。反面、カメラやオーディオのための記憶媒体としてSDカードを頻繁に交換しながら使うユーザーにとっては、都度SIMカードの出し入れによる本体の再起動が発生してしまう煩わしさは感じてしまうかもしれない。

 カラーバリエーションはブラック、カッパー、ホワイトにアクアグリーンの4色。グリーン系の色はZ3のシルバーグリーンが入れ替わり、淡いスカイブルーとグリーンの中間のような爽やかな色合いのグリーンに変更されている。カッパーのモデルはサイドフレームも光沢のカッパーに統一。ホワイトやアクアグリーンのサイドフレームにも、わずかにシャンパンゴールドのような色味を付けて、メタルパーツにはどことなくジュエリーっぽい風合いを加えている。

■“セルフィー”まわりの機能が進化

 カメラのイメージセンサーはZ3と同じ1/2.3型の「Exmor RS for mobile」。広角25mmのGレンズ、画像処理エンジン「BIONZ for mobile」も継承する。ISO感度は12800に対応。暗い場所でも鮮明な写真が撮れることを特徴としている。ソニーのサイバーショットやハンディカムが採用する電子式手ブレ補正技術によるステディショットも引き続き搭載した。

 「プレミアムおまかせオート」の撮影モードには、新たに「グルメモード」を追加。料理の写真はメインカメラが自動認識して、明るく鮮明な画像が撮影できるようになった。

 いまやワールドワイドなブームになったスマホによる自分撮り“セルフィー”に対しても、フロントカメラでより高精細な写真が撮れるよう、イメージセンサーの画素数を2.1メガから5.1メガに強化。撮影可能範囲も広角25mmのレンズ搭載により、横に構えて最大4人が横に並んでも、サイドが見切れずに撮れるほどだという。セルフィーのグループショット撮影にも真価を発揮する。さらにフロントカメラでも自動手ブレ補正やプレミアムおまかせオートが使えるようになった。

 その他、カメラの機能はタイマー撮影時の秒数選択パターンが増え、セルフィー対応の「スタイルポートレート」アプリでは、撮影画像に独自の加工が施せる「Bubble」「Sunshine」「Paint」が新しく利用できる。新しいスタイルもダウンロードで追加できる。フロントカメラ専用の機能には、ポートレート撮影時に人物の顔に別の人の顔や動物などの顔を合成して遊べる「ARマスク」がある。

■ハイレゾには引き続き対応、「ヘッドホン自動最適化」が追加

 音楽再生はハイレゾ対応を踏襲。USBデジタル出力、ヘッドホンアナログ出力の双方がハイレゾ対応な点はZ3と同じだが、ヘッドホン出力が96kHzの上限を超えて192kHzにまで拡張されている。ハイレゾ音源ファイルの再生対応フォーマットはWAV/FLAC/ALACにAIFFが加わる。CDリッピングや圧縮音源のファイルもハイレゾ相当にアップコンバートする「DSEE HX」も引き続き踏襲。本機からBluetoothベースのワイヤレス再生もハイレゾ並に高音質化できる新コーデック「LDAC」に対応している。

 他にも専用のイヤホン・ヘッドホンによるデジタルノイズキャンセリング機能を踏襲。新しい機能には、ヘッドホン端子に接続したヘッドホン・イヤホンの種類を自動で認識し音質を最適化できる技術も内蔵された。対象となるのはケーブルで有線接続ができるイヤホン・ヘッドホンで、ワイヤレスイヤホンには非対応。Xperia内にデータがプリセットされているヘッドホン・イヤホン以外でも、ほぼすべてのヘッドホンに対応できるのが特徴だ。

 本体設定のサウンドエフェクト内にある「ヘッドホン設定」から、自動最適化を「ON」にすると機能が有効になる。イヤホン端子に製品をつないで音楽を再生し始めると、1~2分ほど接続されている製品の特徴を独自のアルゴリズムで解析。データが登録されると、以後同一のイヤホン・ヘッドホンがプラグインされた場合は自動で最適化された出力設定が選ばれて再生される。この「ヘッドホン自動最適化」の特徴について、ソニーのエンジニアは「イヤホンやへドホンの入門機ではより差分が明らかにわかる」と説明している。

 本体内蔵のバッテリーは2,930mAhと、Z3の3,100mAhよりもバッテリー容量が小さくなっている。セル容量が少し小さくなった理由は、6.9mmの本体厚の中に格納できるバッテリーセルだからであるという。その他、Xperia独自の「シンプルホーム」画面も、スマホ入門者にとってさらに使いやすいようにデザインや文字表示の見やすさを向上している。

 なお、アクセサリーにはウィンドウ付きカバーや卓上ホルダも発売を予定している。

「Z3」から何が変わった!?……ソニー「Xperia Z4」が今夏に登場へ

《山本 敦@RBB TODAY》

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