古河電工グループのKANZACCは、耐摩耗性能を改善した「銀系特殊めっき」の開発に成功し、自動車向けに本格投入すると発表した。
新商品の開発を機に、同社では、各種めっき製品の販売体制も強化、自動車市場向けめっき事業の売上比率を、2014年度の10%から2018年度までに50%以上に引き上げる。
自動車の高性能化に伴って、各種電装部品の数が増加しており、自動車用コネクタ端子の使用量も増えている。コネクタ端子は酸化防止のため、銅合金に銀や錫めっきなど、表面処理されているが、挿抜・摺動回数の増加に伴って、めっき表面の耐摩耗性能向上が課題となっていた。
今回、銀の低接触抵抗の特性を活かしながら、耐摩耗性を大幅に改善した「銀系特殊めっき」の開発・量産化に成功した。自動車用コネクタのスイッチ接点用途などとして、挿抜・摺動回数の増加による耐摩耗性能を大幅に向上し、銀めっきの厚さを50%薄肉化することで、原料費の削減にも貢献する。