JR東海は4月21日、山梨リニア実験線(山梨県)で同日午前中に行った走行試験で、過去最高となる603km/hの速度を記録したと発表した。鉄道の有人走行としては世界最速で、16日に達成した世界最高速度590km/hの記録を5日で自ら塗り替えた。
鉄道の有人走行で600km/hを上回ったのは世界で初めて。最高速度603km/hを達成したのは21日の午前10時48分で、600km/h以上で走行した時間は10.8秒、距離は1.8kmだった。
JR東海は「営業線設備の最適設計」を行うためのデータ取得を目的に、550km/hを超える速度域での走行試験を実施しており、16日の午前中には世界最速となる590km/hを記録。2003年12月2日に旧試験車のMLX01形が記録した581km/hを約11年ぶりに更新した。
従来型の鉄車輪式鉄道では、フランスのTGVが2007年4月3日に達成した574.8km/hが最速記録となっている。