電車の落書き防止策…スプレーに反応したセンサーが、警察へ即通報

エマージング・マーケット オセアニア
オーストラリア シドニー(参考画像)
オーストラリア シドニー(参考画像) 全 1 枚 拡大写真

「ねずみ取り」電子センサを車両に設置

 シドニー近郊電車はペイント・スプレーを使った若者のグラフィティに悩まされており、毎年、ペイントを落とすだけでも莫大な経費がかかっている。5月7日、NSW州運輸相は、電車に落書きしようとするとこれを探知する電子装置の試験実施を始めたと発表した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この装置は「ねずみ取り」と命名され、近郊電車区間各所に取り付けられてすでに30人を逮捕している。この装置は、スプレー缶やマーカーの溶剤の蒸気を検出し、運輸当局と警察に通報するようになっている。アンドリュー・コンスタンス運輸相は、「非常に有効な装置だ。グラフィティを描き始めた途端に、スプレー缶を手にして電車に損害を与えているところを現行犯で逮捕される。このねずみ取りはリアルタイムで情報を発信し、防犯ビデオの画面をシドニー・トレーンの画面に映し出すと同時に警察の運輸部にも通報する」と発表している。

 シドニー・トレーン当局は装置の台数や路線などの詳細は発表しないが、装置をランダムに路線から路線に移し替えるとみられる。

 グラフィティを落とすのには年間3,400万ドルの経費がかかっており、シドニー・トレーンのハワード・コリンズCEOは、「グラフィティは大問題。乗客からは苦情が来るし、清掃職員が毎月11,000件の電車の落書きを消している。グラフィティのある車両は乗客も不安感を持ち、また犯人は入ってはならないところに入るため、本人達だけでなく他の人々まで危険に陥れている。10年前に着任した時はところ構わずグラフィティがあったが、現在はできる限り電車をきれいに保つようにしている」と語っている。

■ソース

Sydney trials ‘mousetrap’ technology to sniff out train graffiti vandals

グラフィティ退治に新兵器試験実施中

《Nichigo Press》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  3. リトラと決別した「ワイルド・キャット」、3代目ホンダ『プレリュード』【懐かしのカーカタログ】
  4. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  5. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  6. 快進撃のヤマハ、次は「親しみやすいスーパースポーツ」で勝負!?「鈴鹿8耐2025」注目の1台
  7. 「日本版より洒落てる」2026年モデルの米国版トヨタ『カローラ』発表に、日本のファンも注目
  8. 新型『ムーヴ』『ステラ』のコーナリング性能を向上、ブリッツの車高調「DAMPER ZZ-R」シリーズ
  9. 「もう一つのBMW」が「BMW」に…アルピナの60年
  10. マツダ『ロードスター/RF』の乗り心地とコーナリング性能を向上、ブリッツの全長調整式車高調「DAMPER ZZ-R」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る