放射性元素の起源解明に一歩前進…国立天文台などの国際研究チーム

宇宙 科学
超新星爆発からさまざまな重元素が形成・放出される場面のイメージ図
超新星爆発からさまざまな重元素が形成・放出される場面のイメージ図 全 1 枚 拡大写真

国立天文台は、国際研究チームが爆発的天体現象で生成されると見られるものの、起源が解明されていない放射性重元素110個を新たに生成し、精緻な寿命測定を世界で初めて成功したと発表した。

放射性重元素の起源を解明するのに大きく前進する。

世界最高性能の重イオン加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)」を利用することで理化学研究所のジュセッペ・ロルッソ客員研究員、西村俊二先任研究員、櫻井博儀主任研究員らを中心とする研究チームが解明した。

国立天文台理論研究部の柴垣翔太氏、梶野敏貴准教授と協力して、これらの高精度データを放射性重元素の理論計算に用いたところ、超新星爆発での元素合成シナリオと矛盾しない結果が得られた。

また、すばる望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡による天文観測で明らかにされていた、太陽系と金属欠乏星の間の重元素組成パターンの普遍性(ユニバーサリティー)をほぼ再現できることも明らかになった。

今回の成果は、今後の重元素合成の解明に重要な手がかりになると見られる。

今回の研究は、米国の物理学専門誌「フィジカル・レビュー・レターズ」に掲載される。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサス『LM』対抗!これがメルセデスベンツ最高級ミニバン、『Vクラス』後継の最終デザインだ
  2. 下請法が「取適法」に…2026年1月施行の改正ポイントは?
  3. ジープ『グラディエーター』、カナダで約120万円値下げ…2026年型を年内発売へ
  4. 販売わずか3年の希少車種、「角目」のいすゞ『117クーペ』【懐かしのカーカタログ】
  5. トヨタの新型『ヤリスセダン』がタイで登場!「アティブ HEV」にはGRスポーツも
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る