【ランドローバー ディスカバリースポーツ 試乗】最上級グレードらしく乗り味に格段の差…島崎七生人

試乗記 輸入車
ランドローバー ディスカバリースポーツ HSE Luxury
ランドローバー ディスカバリースポーツ HSE Luxury 全 7 枚 拡大写真

乗り較べの妙というべきか。最上級グレード「HSE Luxury」の走りは、別に試乗した「SE」とは格段に違っていたから、だ。両車の価格差はちょうど200万円と大きいが「なるほどねえ」と唸らされた。

【画像全7枚】

言葉で表現すると「『レンジローバー』寄りの乗り味」なのだった。クルマの動きが常になめらかで、その感触も実にしっとりとしたもの。ここで注目なのはタイヤサイズはコチラのほうが20インチと大径(ピレリ)ということ。SEは19インチ(コンチネンタル)だったが、メーカーのキャラまで逆転現象というか、トレッド面の繊細なタッチ、タイヤの縦バネのしなやかさまで、クルマと見事にバランスしていると感じた。しかも諸元表をあたると、どちらにも“アダプティブ・ダイナミクス(可変ダンパー)”は標準。車検証記載の車重も両車とも同じ、なのである。

ほかに考えられるとすればシート表皮の違い。こちらは“ウィンザー・レザー”で、シートのメイン部分が穴開きで横方向のパターンが細かく入る全面厚みのあるレザー。SEはレザーとファブリックのコンビ。この素材差による振動の伝わり方、共振点の違いが、(レポーターは同じ服装、靴だったから)身体に伝わる乗り味の差を生んでいる、のかもしれない。

SEのさっぱりと爽やかな乗り味ももちろん『ディスカバリースポーツ』らしい。『イヴォーク』でもタイヤ差による乗り味の違いは実感する。が、ディスカバリースポーツでの差は、クルマに道具感と上級感のどちらに重きを置いて求めるかの意味から、選ぶ際のポイントになると思えた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「日本カー・オブ・ザ・イヤー」10ベストカーが10月30日発表へ、ノミネート車35台をチェック!
  2. 免許不要で歩道走行可能な新型4輪モビリティ、全幅59cmの「CURIO Q1」初公開へ…ジャパンモビリティショー2025
  3. 米トヨタ、新世代オーディオマルチメディアシステム発表…『RAV4』新型から搭載へ
  4. 「無限仕様カッコいいやん」ホンダ『ヴェゼルRS』無限パーツ登場、SNSではデザインと価格に注目
  5. 【スズキ クロスビー 改良新型】「革の表現」にもこだわりあり、「チルタイムを満喫できる」インテリアとは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る