【ホンダ S660 発表】「ビート」を感じてくれるのは光栄…エクステリアデザイン

自動車 ニューモデル 新型車
ホンダ S660 と ビート
ホンダ S660 と ビート 全 8 枚 拡大写真
ホンダから2シーター軽スポーツカー『S660』がデビューした。1996年の『ビート』生産終了後、19年ぶりの復活である。

本田技術研究所四輪R&Dセンターデザイン室1スタジオ研究員の杉浦良さんは、「我々はビートのモデルチェンジとは考えていない。走りなどの性能の部分でもビートとは違う性格を持っているので、ビートから引き継いでいるデザインは考えていない」と断言する。

それでもビートを感じるという声は多く、杉浦さんのもとにも届いている。そのことに関しては、「とても光栄だと思っている」と笑顔だ。「もしかしたら以前ビートに乗っていたユーザーが買ってくれるかもしれない。そのときに、何かしら共通性というものを感じられたとしたら、楽しんでもらえているのかなと思う」とコメント。

「実はヘッドライトがフロントからフェンダーに“突き抜けて”いるデザインは意識しなくもなかった」と杉浦さん。ただし、単にビートをモチーフにしたということではなく、フロントから見たときに、全幅一杯にグラフィックを見せたいとの思いから、「自然にヘッドライトの後端は、左右のフェンダーに近づいて行ったのだ」とし、そこから自然にビートへとつながったのかもしれないという。

S660独特のデザインではサイドのキャラクターラインが特徴的だ。杉浦さんは、「モノフォルムで中央にキャビンが来るので、どうしても全体の姿勢で動きが出しにくい」とベースのデザインを説明。

そこで、2種類のキャラクターラインを採用。上側のキャラクターラインは、「しっかりとウェッジさせることで、まずスピード感を出した」。次に下側のフロントフェンダーに沿って始まるラインは、リアのコーナーやルーフ後端と共通の角度が持たされ、前傾している。そうすることで、「フロントのボンネットあたりにマス感が来て、前傾姿勢による前進感をこのキャラクターラインの(角度)調整で行っている」と述べ、「全体としてウェッジを見せながらも、更に前進感、動きをつけているのだ」と解説した。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
  4. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
  5. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る