20年の先進国入り、マハティール氏が改めて懐疑を表明

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシアの首都クアラルンプール(イメージ)
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マハティール・モハマド元首相は6月1日、「ビジョン2020実現への最後の一押し」と題した講演の中で、マレーシアが目標に掲げている2020年までの「先進国家ステータス」を取得できる可能性について、改めて懐疑的な考えを明らかにした。

その理由の1つとして先進国の条件に国民1人当たりの所得があるがあくまでも平均値であり、公平ではないと指摘。例として1,000人の内100万リンギの所得がある人が1人いるだけで他の人が所得ゼロであっても先進国の要件を満たすことになるとし、誤解を生みやすいと述べた。

マハティール氏は、マレーシアが必要としているのは産業が発達させることだとコメント。産業が発達することで失業者は減るとの見解を示した。生産性の向上を目指すことが重要で、衣類の製造や製品の組み立てを行う産業ではなく、より発展した産業が必要となると主張した。また、国民が高い水準の教育を受けて発明やモノづくりをするような人材となることで先進国入りを果たすことができると述べた。

同氏はまた、先進国家のリーダーは問題解決能力がありアイデアを出すことができる人物でなければならず、他人に従うだけの人間では意味がないとナジブ・ラザク首相を暗に批判した。ナジブ首相のリーダーシップはリベラルではあるが西欧諸国の自由や平等についての考え方を模倣しているだけだと指摘。民族間の溝が深まる結果に繋がっていると述べた。また、マレーシアでは特定の民族が他の民族と比べて発展していないことから、引き続きアファーマティブ・アクション(差別是正措置)が必要であり、平等を強調するまえに、華人やインド系マレーシア人、マレー人など民族間での経済格差がいまだに大きいという現実を直視するべきだと指摘した。
(ラクヤット・ポスト、6月2日、マレーシアン・インサイダー、6月1日)

千田真理子

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