【人とくるまのテクノロジー展15】日本の燃費基準トップランナー方式のメリットとは?

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国土交通省自動車局環境政策課課長補佐(総括)永井啓文氏が登壇し「自動車を巡る環境行政について―豊かな未来社会に向けて―」というタイトルのもとに講演を行った。
国土交通省自動車局環境政策課課長補佐(総括)永井啓文氏が登壇し「自動車を巡る環境行政について―豊かな未来社会に向けて―」というタイトルのもとに講演を行った。 全 1 枚 拡大写真

5月20日パシフィコ横浜にて人とくるまのテクノロジー展2015が開催された。
同展内では「2050年の社会情勢を見通した交通システムと自動車用動力の方向性―将来の自動車社会にどのように備えたらよいか―」と題した春季大会フォーラムが開催された。

「自動車を巡る環境行政について―豊かな未来社会に向けて―」というテーマで講演した国土交通省自動車局環境政策課課長補佐の永井啓文氏。永井氏は日本の自動車の燃費基準である「トップランナー方式」を解説した上で、同方式による基準をみていながら(メーカーの方々に)新しい技術導入をしてもらえたら、との期待を述べた。

日本に独特な燃費基準、トップランナー方式を採る狙いとは

「世界的に、先進国を中心に基準はどんどん先進的になってきている。このような状況の中で、数字的には規制や基準に大きな差は無くなってきているところではあるが、日本の場合独特のやり方としてトップランナー規制をしてきている」と永井氏。

トップランナー方式とは、現在商品化されている製品のうち、最も優れた機器の性能を規制値の設定のベースとする方法。これにより、高い燃費目標であり、かつ、技術的に実現性のある目標基準値を設定することが可能という。自動車では、「2010年度燃費基準」以降、トップランナー方式に基づく目標基準値を設定している。

「新しい基準を考えるときに、市場に出ているクルマの平均を見るのではなく一番技術的に進んでいるものの基準をみている。それを目標設定のベースにする。高い目標設定をする仕組みのもとに運用されている。最近では小型貨物車・小型トラック部門の規制を目標設定について議論をしているところ。トップランナー規制による基準をよく見て新技術を導入していただくことを強く期待している」。

《北原 梨津子》

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