【ボルボ V60 T6 試乗】ファイナル版6気筒エンジンは、“秘伝のタレ”のごとく…島崎七生人

試乗記 輸入車
ボルボV60 T6 AWD R-DESIGN Tuned by Polestar
ボルボV60 T6 AWD R-DESIGN Tuned by Polestar 全 7 枚 拡大写真

遡れば『960』の90年代、共同開発だったそれまでの“PRV”の後継機として登場した自社開発ユニットが源流だった。

【画像全7枚】

その“6気筒”がボルボのエンジンの新世代化に伴い、終焉を迎えることに。2015年モデルの60シリーズに設定の「T6 AWD」は、最後の同エンジン搭載車のひとつになった。

ラストチャンスですよ……のお誘いを受け出向くと、用意されていたのはS、V、XCの各モデル。しかも通常オプション設定の「ポールスター・パフォーマンス・パッケージ」(ソフトウェアアップデート)を搭載済み、期間限定で価格も含め特別仕様として提供されるクルマだという。

試乗したのはVモデル。興味の対象は“ROMチューン”の効果はいかほどか?だったが、加速させた際の極太なトルク感にそれは実感できた。スペックの向上は最高出力が304から329psへ、最大トルクは440から480Nmへ。とくにトルクは標準では1900rpm付近から最大値をフラットに保つが、「ポールスター・パフォーマンス・パッケージ」ではそこからさらに1000rpmかけて480Nmまでトルクを盛り上げ山を作る。それは理屈抜きで体感可能で、AWDの安定感、安心感もあり、しっかりと性能が味わえるのが特徴だ。

それと、長年注ぎ足された鰻の名店の秘伝のタレのような“コク”も。一方で新世代エンジン群も、近年、効率を高めつつ個々に味わい深いユニットが存在する。が、ボルボのこの6気筒エンジン(『960』以来レポーターも常に試乗で経験してきた)の力強くもしっとりとした回転フィール、いかにも剛健なエンジンブロックらしい全体の重厚な音や振動は、いい意味で昔ながらの味わいでもある。ちなみに燃費、排ガス性能はノーマルと同じで“書き換え”にはならない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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