BASF、宇宙で野菜を大量生産する「宇宙農業研究プロジェクト」支援へ

宇宙 企業動向
NASAの教育プログラムに初めて採用されたドイツの学生によるプロジェクト。エーディト・シュタイン・スクールに通う学生たち。(マリア・コッホ氏、ラファエル・シリング氏、デイヴィット・ジェレイ氏)
NASAの教育プログラムに初めて採用されたドイツの学生によるプロジェクト。エーディト・シュタイン・スクールに通う学生たち。(マリア・コッホ氏、ラファエル・シリング氏、デイヴィット・ジェレイ氏) 全 1 枚 拡大写真

BASFは、イノベーションを促進し、起業家精神を高める宇宙農業研究プロジェクトを支援すると発表した。

ドイツのラーフェンスブルクにあるエーディト・シュタイン・スクールの農業プログラムに参加している3人の学生が、宇宙の微小重力状態で作物栽培を課題とした研究プロジェクトを立ち上げた。地球から約320km離れた宇宙ステーションで、品質の良い野菜を大量生産する可能性を検討するもの。

研究プロジェクトは、2015年末に国際宇宙ステーション(ISS)への打ち上げが予定されており、BASFが科学面、資金面で支援する。

NanoRacksとのSpace Act Agreementを介してNASA(米航空宇宙局)の教育プログラムに採用されるドイツ初の学生プロジェクトとなる。

微小重力で植物の繁殖に挿し木が使えると、長期の宇宙飛行の際に宇宙農業によって食料を供給する取り組みに向けた大きな一歩となる。しかし、これまで微小重力下で行われてきた実験では、苗の根が成長することに研究に重点が置かれていた。BASFでは、今回の実験による「挿し木は重力の誘導なしで根系を成長させることができるのか」との研究はシンプルだが、画期的としている。

学生による研究チームは現在、ISSに適した実験を計画している。BASFは、30日間ISS環境で植物を健康に保ち、真菌病にかからないようにするための知識を提供する。学生たちは、フロリダにあるケネディ宇宙センターの実験室で試験を実施する前に、ドイツのリンブルガーホーフにあるBASFの農業研究所で専門家たちによるインターンシップに参加する。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「カッコよすぎ!」改良版レクサス『IS』お披露目にSNS興奮!「セダンを出し続けてくれて感謝」の声も
  2. 三菱の新型SUV『デスティネーター』、2025年度グッドデザイン賞に…『デリカミニ』と『デリカ』も部門賞
  3. トヨタの最高峰、新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…ブランド新戦略発表
  4. 日産ブースはマンガ文化に着想、主役は『エルグランド』新型…ジャパンモビリティショー2025
  5. 新型センチュリークーペ、6輪のレクサス『LS』、次期カローラにミゼットも…トヨタが「ジャパンモビリティショー2025」出展車両を公開
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る