リンギ安対策、マハティール氏が再ペッグを提案…マレーシア

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシア(イメージ)
マレーシア(イメージ) 全 1 枚 拡大写真

今月 8 日に 9 年ぶりの安値を付けたリンギの対米ドル為替レートについて、ペッグ制の導入によってアジア通貨危機を乗り越えたマハティール元首相は、「再ペッグ化もリンギ安定のひとつの策だ」と述べた。

マハティール氏は、「マレーシア経済のファンダメンタルズが強固であるにも関わらずリンギが下がっているが、これは政治的な要因だ」と指摘。同氏がペッグ制導入を決めた際には為替ブローカーがリンギを売りせびったことが原因で起きていたが今回は政治的な要因だとし、1MDB問題などでナジブ・ラザク政権を批判している自分こそがリンギ安の原因だと自嘲気味に語った。

輸出産業や観光産業ではリンギ安容認の声が強いが、輸入に頼る加工貿易などはリンギ安への懸念が強い。ただ中央銀行バンク・ネガラのゼティ・アクタル・アジズ総裁は「国内の強固なファンダメンタルスを反映しておらず、一時的なもの」と楽観視している。シンガポールのユナイテッド・オーバーシーズ・バンクのエコノミスト、ホー・ウェイチェン氏は「バンク・ネガラが投資家の信頼を損なうような再ペッグ化を検討することはないと思う」と再ペッグ化の可能性が低いとの考えを示した。

伊藤 祐介

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. レクサスの新型「6輪ミニバン」の全貌が明らかに!「LS」はラグジュアリーセダンから「ラグジュアリースペース」へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. 「ランクルと戦える」日産の大型SUV『パトロール』日本発売へ、SNSでは「売れるんじゃないか?」と期待の声
  3. コンセプトカーはいっさいナシ!前回とは180度違う、日産の展示から見えた「リアルへの追求」とは…ジャパンモビリティショー2025
  4. 自動車業界の“夢と現実” 日産、今期2750億円営業赤字見通し、トヨタは42車種128万台リコール[新聞ウォッチ]
  5. モチーフはピックアップトラック、『ジムニーシエラ/ノマド』用の新型フェイスキット「CH:AMP」が登場
  6. 3輪電動モビリティ「Raptor」、新デザインモデル初公開へ…ジャパンモビリティショー2025
  7. スバル製スーパーカー登場!「パフォーマンスE STIコンセプト」に盛り込まれた新技術と、伝統への敬意…ジャパンモビリティショー2025
  8. ミズノ、カーボン技術活用の新フットギア「MOBILARIA β」発表…ジャパンモビリティショー2025
  9. ジャパンモビリティショー2025が開幕! 注目記事ベスト5…ダイハツ『コペン』次期型アンベール
  10. 「ブルドッグみたいだぜ!」ホンダがホットな小型EV『スーパーワン』公開! SNSでは「和製アバルト」との期待も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る