【インディアン スカウト 動画試乗】「世界最速」の名を受け継ぐ新世代モデルは、想像以上に軽快…佐川健太郎

モーターサイクル 新型車
インディアン スカウト
インディアン スカウト 全 9 枚 拡大写真

インディアンはかつてハーレーと並ぶアメリカン製モーターサイクルを代表するブランドだった。長らく途絶えていた時期もあるが、紆余曲折を経て蘇ったインディアン・モーターサイクルは現在、世界的なATVメーカーのポラリス社によって運営されている。

その新生インディアン初となる水冷エンジン搭載のミドルウェイト・クルーザーが『スカウト』である。ちなみに「スカウト」の名称は、映画『世界最速のインディアン』としても知られる、かつての名車から受け継がれたもの。“走りのモデル”であることをうかがわせるに十分だ。

インディアンの主力モデルは、空冷OHVの1.8リットルVツインエンジンを搭載するフルサイズのツアラーやクルーザーである。一方のスカウトは同じVツインでも新設計となる水冷DOHCの1.1リットルを搭載し、アルミ鋳造フレームやクラス最軽量レベルとなる250kgの車体でまとめられた新世代のインディアンである。

排気量や車格といい、見た目のサイズ感や取り回しの重さは、だいたい国産ビッグネイキッドと同程度といったところ。跨ってみるとまずシートの低さに安心する。小柄な女性でも両足べったりだろう。低速でターンしてみるが、この手のクルーザーとしては小ぶりでホイールベースも短いため、思った以上にコンパクトに曲がれる。前後16インチホイールと太すぎないタイヤのおかげでコーナリングも軽快だ。

エンジンはVツインらしい鼓動感があり、低中速トルクに厚く、高回転では滑らかなパワーも味わえる。けっして伸びるエンジンではないが、そこそこ回しても楽しめるスポーティさも併せ持っている。現行インディアンの中では、最もスポーツ寄りのモデルであることは間違いないだろう。

かつての名車の面影を残しつつモダンなセンスでまとめられたフォルム、彫刻のようなエンジンの造形美、本革製のサドルシートなど、大人ライダーの所有欲を満たす質感の高さが魅力。手頃なプライスにも惹かれる。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
快適度:★★★
タンデム:-
オススメ度:★★★★★

佐川健太郎|モーターサイクルジャーナリスト
早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。(株)モト・マニアックス代表。バイク動画ジャーナル『MOTOCOM』編集長。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

《佐川健太郎》

佐川健太郎

早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。メーカーやディーラーのアドバイザーも務める。(株)モト・マニアックス代表。「Yahoo!ニュース個人」オーサー。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  2. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  3. アルファロメオの新型コンパクトSUV『ジュニア』日本発売、ハイブリッド車が420万円から
  4. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  5. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る