【マツダ ロードスター 試乗】バランスポイントの高さはシリーズ中トップ…島崎七生人

試乗記 国産車
マツダ ロードスターS スペシャルパッケージ 6MT
マツダ ロードスターS スペシャルパッケージ 6MT 全 9 枚 拡大写真

フロントフェンダーの峰の裾野付近の“映り込み”が、後方に流れては前方に踊るように反転していく。かように、自分なりのペースでいかような走らせかたをしても、スポーツカーを走らせていることの楽しみを味わわせてくれる。

Aピラーが57mm後方に寄せられ、視界も左右4.7度、上下5.5度拡大したことで、フロントガラス越しの視野が意外と“大きい”。車両コンセプトの裏をかくようだが、より大きなクルマを悠然と走らせている感覚もある。サイドウインドをあげた状態でコクピットの風もしっかりコントロールされ、頭上が心地よくサワサワとする程度だ。

心地いいといえば、BOSEサウンドシステムの音もそう。オープンモデルらしくヘッドレストに45mmスピーカーを組み込むなどしているが、いかにも頭の後ろで音が鳴っている風ではない。ドライバーの身体のまわりにカプセルのように音場ができ、そこに部屋で流して聞いているような音が再現されていた。

試乗車の「S スペシャルパッケージ」の6速MT車は「S」に対し、トルセンLSD、リヤスタビライザー、トンネルブレースバーがつく。走りの印象は、楽しさ、快適性、洗練度のバランスポイントが(現時点で試乗できた仕様の中では)シリーズ中もっとも高いと感じた。足回りは「S」以上にしっとりとしており安定感も高く、MTだからパワーコントロールは自在。足として乗りたいからATを…というユーザーにも「ご自分の身体の一部のように操れるMT車ですから、1度ご試乗なさってはいかがですか?」とお勧めしたい、現代的なクルマに仕上げられている。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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