【三菱 アウトランダーPHEV 改良新型】「足りなかったのは“走りの質”だった」EVならではの加速性能を向上

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三菱 アウトランダーPHEV
三菱 アウトランダーPHEV 全 8 枚 拡大写真

三菱『アウトランダーPHEV』は、欧州ではプレミアムブランドなどからの乗り換えが多いという。

三菱自動車商品戦略本部商品企画部マネージャーの戸邉哲哉さんは、それら競合と比較をして、「音に関しては、もともと電気で走っている時は静かだし、ロードノイズや遮音感も通常の欧州メーカーのプレミアムモデルであれば十分戦えるレベルになっていると思う」と評価。しかし、「走りの質がいまひとつだった」という。

その走りの質とは、ハンドリングや足回りの味付けだった。「欧州メーカーは高速で走った時のどっしり感と、いざ山道を走った時の軽快感の両方を持っている。それを両方併せ持ちたかった」とマイナーチェンジに向けての開発の背景を述べる。そこで、ボディ剛性を高めるとともに、足回りを徹底的に見直し、フロント周りは新たな設計も行った。

また、今回のマイナーチェンジでは、EVとしての特色も伸ばした。「EVならではの、低回転から最大トルクが発生することでのレスポンスの良さがあるが、それを更に良くした」と戸邉さん。具体的には、「全開加速は変わらないかもしれないが、普段乗る領域でのキビキビ感みたいなところを改良した」と述べ、「これまでは上質やスムーズさを優先したがために、ちょっと押さえていた。それを、例えばアクセルをぐっと踏んだ時に、あ、電気ってこんなに良く走るんだと感じられるようにしたのだ」と話す。

この改良について戸邉さんは、「EVは環境に良いが走らない、面白くないと、EVに乗ったことのない人などは誤解をしているので、そういう人たちの誤解を解きたい」とし、「ちょっと試乗してもらえれば、電気で走るのはこんなに楽しいのか、面白いのかと感じてもらえるだろう。ちょっとアクセルを踏んだだけで、あ、静かで速いと思ってもらえ、驚きを感じてもらいたい」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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