物流の9割を担っているトラック輸送、大型トラックとなると1台あたりの走行距離は年間10万kmあたりはザラだと言われる。したがってタイヤ交換の頻度も乗用車より多い。オートサービスショーでは、そんなトラックのタイヤ交換作業を見ることができた。
小野谷機工は、車両整備用のサービスリフトからタイヤチェンジャー、ホイールバランサー、廃タイヤ処理機などタイヤに特化した整備機器メーカー。その小野谷機工のブースで巨大な大型トラック用のタイヤを交換するデモンストレーションを行っていたのだ。
リアのダブルタイヤを1本にしたスーパーシングルタイヤの交換作業は、かなりの迫力。それでもタイヤレバーでちょっと介助する程度で、巨大なタイヤが超ワイドなリムから外れたり、組み付けられたりと自由自在。曲芸を観ているかと思うほど、不思議な光景だ。
また隣ではトラックのタイヤ交換を完全に自動化したオートチェンジャーも実際に動かしていた。その仕事ぶりはまさにロボット。回転式のディスクをタイヤに押し当て、タイヤとホイールを回転させながらビードを押さえるアームが伸びると、ポコンッとタイヤがホイールに組み付けられる。そのまま今度は逆方向から押されることでホイールから外れたり、また組み付けられたりを繰り返している。
その隣ではハイトの薄い高級車用のタイヤをホイールに脱着するための専用のタイヤチェンジャーで交換作業を実演。ビードを引っ張るフックやサイドウォールを押し込むブロックなどユニークなメカで、ビードやサイドウォールを傷めることなく、タイヤの脱着を行っていた。
タイヤが進化を続け、大径ホイールがトレンドとなるなどタイヤ交換作業の内容も変化をし続けている。最新式のタイヤチェンジャーは、大型トラックや高級乗用車のタイヤ交換を安全、快適かつ確実に行えるものであった。