小倉(北九州市小倉北区)~企救丘(小倉南区)間8.8kmの小倉線(北九州モノレール)を運営する北九州高速鉄道は6月24日、ICカード「monoSUGOCA」のサービスを10月1日から開始すると発表した。同時に磁気式の切符をQR券に切り替えるとともに、運賃の改定も実施する。
monoSUGOCAは、JR九州の「SUGOCA」をベースにしたICカード。交通系ICカードの全国相互利用サービスに対応する。発売額は2000円で、このうち500円がデポジットになる。
現在発売している磁気式の普通券や往復券、割引券は、monoSUGOCAのサービス開始にあわせてQRコード式に移行。券面に印刷されたQRコードを自動改札機にタッチすることで、入出場できるようにする。磁気式の定期券と紙券のシルバーパスは、monoSUGOCA定期券に移行する。一方、持参人式定期券やJR連絡普通券などは、9月30日限りで発売を終了。回数券も発売を終了するが、代替としてICカードでの利用に対してポイントを付与する。
これに伴い運賃の改定も行われる。普通券は全ての区間で一律10円値上げし、特区・1区が180円、2区が200円、3区が250円、4区が280円、5区が310円になる。ただし割引切符の「100円きっぷ」は据え置く。通勤・通学定期券も1カ月で300~400円の値上げになるが、シルバーパス(1カ月4100円)は改定しない。
北九州モノレールの運賃値上げは、2014年4月の消費税率引上げを除くと16年ぶり。北九州高速鉄道はmonoSUGOCAの導入に伴う新たな設備投資や、車両などの大規模更新、原材料やエネルギー費用の上昇などから厳しい経営状況にあるとして、今回の改定に至ったとしている。