三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は6月29日、ポルトガルで1年間実施していた電気小型トラック「キャンター E-CELL」の実用供試が終了したことを発表した。
キャンター E-CELLは積載量2トンを確保しつつも、航続距離は100km以上を達成。また、通常のディーゼル車と比較し、走行1万kmあたり、1000ユーロ(約13万6000円)のコスト削減を実現する。今回の実用供試では、8台のキャンター E-CELLを使用し、様々な条件下で試験を実施した。
リスボン市では造園工事とゴミ収集車に、ポルト市では公共施設間の荷物輸送に、アブランテス市でも同様に造園工事に利用。トランスポルタ社では、近隣地区各戸への宅配サービスに使用し、燃料配給のレン社は、リスボン市の南にあるシネス町の港湾エリア内輸送に、ポルトガル郵便公社CTTでは、リスボン周辺の集配センター間の輸送に使用した。
実用供試の結果、キャンター E-CELLが日々の短距離配送業務に適していることが明らかになったという。
MFTBCのマーク・リストセーヤ社長は、「キャンター E-CELLは、顧客と社会全体にメリットをもたらすとともに、持続可能性と信頼性のある、次世代の輸送業界をリードする一つの解決策だ。キャンターE-CELLが都市内の配送にとって効率的で、信頼性があることを実感してもらった」と述べた。