水素ガス爆発の影響を予測できるシミュレーションシステム開発…清水建設

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水素ステーション
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清水建設は、本格的な水素社会の到来に備え、水素関連施設の安全性と経済性の向上を目的に、水素ガス爆発の影響を予測するシミュレーションシステムを開発した。

同社では、近い将来、水素関連施設の設計を手掛けることを想定し、意匠・構造の安全性と経済性の追求には水素ガス爆発の影響予測が不可欠になると予想、シミュレーションシステムを開発した。

開発では、広く活用されている空気の流れや、ガス拡散を予測する数値流体解析プログラムに水素ガスの燃焼過程を精度よく予測する解析モデルを組み込み、実用的なシステムに仕上げた。システムでは、漏洩した水素ガスの拡散過程を捉えながら、着火点から火炎が徐々に拡大し、爆風圧が壁・天井などに反射しながら伝搬していく状況を計算、壁や天井に作用する圧力を経時予測することが可能。

入力するデータは、建物形状、窓や扉などの開口の位置・大きさ、水素ガスの漏洩量、着火点など。設計者は、シミュレーションを繰り返すことで、建物形状や開口の大きさと位置、構造形式を検討し、安全性と経済性を追求する。シミュレーションに要する時間は、1パターンにつき1~2週間程度。

システムの予測精度は、同社が開放空間で実施した爆発実験、第三者が半閉鎖空間で実施した爆発実験を対象に検証解析を実施し、確認した。開放空間を対象とした検証解析では、水素濃度30%の混合ガス5.3立方メートルの着火・爆発により、着火点に正対する鉄筋コンクリート製壁が受けた爆風圧の実験データと予測値を比較した。室内圧の予測値では、やや誤差があったが高い精度で一致したとしている。

《レスポンス編集部》

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