水素社会構築へ、NEDO古川理事長「グローバルなサプライチェーンが不可欠」

自動車 社会 社会
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の古川一夫理事長
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の古川一夫理事長 全 4 枚 拡大写真

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の古川一夫理事長は7月8日に都内で報道関係者と懇談し、水素社会の構築には「海外からも水素を日本に供給するグローバルなサプライチェーンが不可欠になる」と指摘した。

NEDOは1980年の創設時から水素エネルギー分野の開発支援に取り組んでおり、古川理事長は「燃料電池車(FCV)の発売によって、今年が水素元年と呼ばれることは大変うれしい」と述べた。そのうえで、今後の水素利用については「ホップが家庭用の燃料電池であるエネファーム、ステップがFCVだが、ジャンプは水素による火力発電」と語った。

水素を直接燃やす火力発電は、経済産業省が昨年まとめた水素社会のロードマップでは2020年代の実用化が想定されている。古川理事長は、こうした発電利用やFCVの普及が高度に進む段階では「国内だけの水素供給では間に合わず、海外で(安価な)褐炭などから製造した水素を持ってくることが不可欠になる」と述べた。

さらに、NEDOとしても「そうした課題に取り組んで行く」とし、今年度から始めた製造や貯蔵・輸送といった水素サプライチェーンの研究開発に注力する方針を示した。このプロジェクトは20年度まで推進するもので、水素の液化技術や発電設備の開発などに関連企業と共同で取り組む。

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  2. 【アウディ A3 新型試乗】アウディらしい闊達なスポーティさが持ち味…島崎七生人
  3. クラッチ操作不要のホンダ「Eクラッチ」がレブルに搭載! SNSでは「運転マジ楽しい」「マジ助けられた」など高評価の声
  4. BMW『8シリーズ』初代オマージュの「エディション M ヘリテージ」登場、世界限定500台
  5. 日産、追浜工場の跡地活用計画、9月末までに決定へ[新聞ウォッチ]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る