【BMW 2シリーズ グランツアラー 試乗】長く愛せそうな外観と乗り味…島崎七生人

試乗記 輸入車
BMW 218d グランツアラー M Sport
BMW 218d グランツアラー M Sport 全 10 枚 拡大写真

むかし『フェアレディZ』に“2by2”があったように、5シーターの『2シリーズアクティブツアラー』に+2のシートを追加、7人乗りのMPVに仕立てた同車。「アクティブ…」に対し、全長が215mm、ホイールベースで110mmそれぞれ長い。

不要不急な(!?)ディテールを排した外観は、ずっと長く乗って(所有して)いられそうな仕上がり。いかにもBMW、いかにもドイツ車の趣だ。バックドアはオーソドックスなハッチゲート式だが、電動開閉機構やバンパー下に足をかざして開閉操作が可能な機能などを用意する。

注目の室内は、欧州ミニバン流の手堅く実用的なまとまり。セカンドシートは座面がやや高めにセットされカッチリと硬めの仕上がりで、スライドも効き、頭上、足元の余裕も文句なし。サードシートはスペース自体がお子様向けないしは緊急用。とはいえ、折り畳んだ状態での広大なラゲッジスペースを成り立たせている…そう考えれば、巧みで重宝する“+2”といえる。実用や機能はしっかりと確保されているが、インテリア全体の“トーン”がスポーティなのもBMWらしい。

走りも“多人数乗車のクルマはかくあるべし”とのBMWの開発意図が伝わってくる。安定感のある走りを確保した上で、快適さ、しなやかさもしっかりと表現されているからだ。ステアリングの切り始めの反応は、ホイールベースの短い『アクティブ……』より幾分か穏やかに感じられた。2リットルディーゼルターボの動力性能も、8速ATの小気味のいい“采配”もあって、まったく不満なくストレスは感じない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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