ボルボ・カー・ジャパンは23日、32年ぶりとなるディーゼルエンジン車の日本導入を発表。その席で同社木村隆之社長は、ガソリンエンジン車についてもラインアップの拡充を図るとし、「6か月以内にプラグインハイブリッド車を導入する」ことを明らかにした。
スウェーデンのプレミアム自動車メーカーであるボルボは、とりわけ安全技術と環境性能に注力しブランドイメージを確立してきた。日本でもいち早く自動ブレーキシステムを導入するなど、「ボルボと言えば安全なクルマ」というイメージは浸透したものの、環境性能については欧州などで主力であるディーゼル車の導入が遅れたため訴求力に欠けていた。今回ディーゼル車を5車種に設定することで、ラインアップの柱として日本での販売の半数を見込む。さらに、近くガソリン車をベースとしたプラグインハイブリッド車を導入することを発表、「環境性能のボルボ」イメージ確立をめざす。
木村社長は、「ディーゼルだけでなくガソリンエンジンもさらに進化させ、3つのバリエーションを追加する」と発表。ひとつが、1.5リットルの4気筒ダウンサイジングターボエンジン「T3」、さらに2.0リットルの4気筒ハイパフォーマンスエンジン「T6」、そしてプラグインハイブリッドの「T8」であるとした。T3についてはエントリーモデル『V40』などに設定され、9月に発売となる。
プラグインハイブリッド導入については「6か月以内」と、具体的な時期については明言を避けたが、新たなブランド戦略の要として期待を込める。T8は、ボルボのフラッグシップである大型SUV『XC90』に搭載。2.0リットル直列4気筒ガソリンエンジンにターボとスーパーチャージャーを組み合わせ、さらにモーターで駆動し400馬力を発生するハイパーフォーマンスモデルとなる。