GYAOが「絶版マンガ図書館」事業を継承、新サービスに発展

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GYAOが赤松健氏運営の「絶版マンガ図書館」を継承、新サービスに発展
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デジタルマンガ出版の先駆的な試みを続けてきたマンガ家・赤松健氏のデジタルマンガ事業が新たなフェーズに入った。2015年8月4日、赤松健氏が代表取締役を務めるJコミと動画配信プラットフォーム大手のGYAOは、6月16日付で株式会社Jコミックテラスを設立したことを発表した。
資本金は5,000万円、代表取締役社長にGYAOの寺岡宏彰氏、取締役会長に赤松健氏が就任した。本社は東京港区六本木のGYAOと同じとなる。

Jコミックテラスは、マンガの電子書籍化と配信サービスを主要事業とする「マンガ図書館Z」を運営する。これは2010年よりJコミがスタートし、現在は「絶版マンガ図書館」として運営されているサービスを引き継ぐものだ。発表があった8月3日には、公式サイト、そしてサービスもリニューアルされて、提供を開始した。
デジタルマンガの配信事業は現在では数多くあるが、「マンガ図書館Z」はJコミの目指してきた独自のコンセプトとビジネスの仕組みを引き継ぐ。サービスの中核モデルは、出版社が取り扱わないマンガのデジタル配信、無料配信と広告収益のビジネスモデル、そして広告収益の100%作家還元である。Jコミと同様、読者と作家の双方の利益のある仕組みが目指される。

一方で、リニューアルに伴い新たなサービスも導入した。作家が自由に作品をデジタル化しアップロードできるシステムである。作家は自分で作品をデジタル化し、かつその収益を得ることが可能になる。作品の投稿はプロだけでなく、アマチュアも可能としており、より多くの作品というJコミの考え方がここでも生きている。
アップされた作品は、51カ国語対応の自動翻訳専用ビューワーでの閲覧に加えて、「電子透かし入りPDF」のダウンロード販売やKindleストアでの有料販売も行う。広告以外の収益手段が、より多く導入された。

Jコミはデジタル出版の先駆的な試みとしてスタートした。しかし、近年はデジタル出版の市場は急成長し、ビジネスへの投資も大型化している。そうしたなかで「絶版マンガ図書館」は埋もれがちになりつつあった。
今回は動画配信で大きな実績があるGYAOが事業承継することで、より大きなビジネスの枠組みの中で独自のコンセプトを実現することになる。GYAOは数ある動画配信サイトのなかでも良質のコンテンツを広告収入で無料配信するビジネスモデルを採っている。こうした仕組みがJコミと重なる部分も大きく、今回の連携につながったと言えそうだ。

「マンガ図書館Z」
利用可能デバイス:PC、スマートフォン、タブレット
2015年8月3日開始

株式会社Jコミックテラス
住所: 東京都港区六本木一丁目4番5号
設立: 2015年6月16日
資本金: 5,000万円
役員構成:
代表取締役社長 寺岡宏彰
取締役会長 赤松健
取締役 佐藤美佳
取締役 宮本直人

[アニメ!アニメ!ビズ/www.animeanime.bizより転載記事]

GYAOが赤松健氏運営の「絶版マンガ図書館」を継承、新サービスに発展

《アニメ!アニメ!ビズ/www.animeanime.biz》

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