【アジアクロスカントリーラリー15】初日から波乱の「川渡り」…アウトランダーPHEV も難なく突破

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川を渡る三菱アウトランダーPHEV(アジアクロスカントリーラリー2015)
川を渡る三菱アウトランダーPHEV(アジアクロスカントリーラリー2015) 全 12 枚 拡大写真

8月9日。「ツーアンドフォー モータースポーツ」の『アウトランダーPHEV』は、いよいよアジアクロスカントリーラリーのスタートを切った。

本日の予定はチェンマイからメーホンソンまで205kmのリエゾンと途中176kmのSSであったが、SS前半の道で一般のトラックが転倒事故を起こし、道路を閉鎖してしまったため4輪車のSSは前半を省略(バイクは転倒車の横をすり抜けられたのでそのままのコースで実施)し、行われた。

本日のSSの最大の見せ場は20~30程度の幅の川を渡るシーン。この川には細い吊り橋が架けられていて、バイクはその吊り橋をかろうじて渡ることができるが、クルマは川を渡る以外に方法がないという状況。川まで到着した競技車は次々と川に入り渡っていったが、なかには一瞬浮き上がり、流されながらも渡るというシーンも見かけられた。アウトランダーPHEVは、ためらうことなく川に進入し、そのまま難なく川を渡り終えた。LEG1を終えて総合17位、クラス1位という成績。

EVということで周囲からは心配する様子もあったが、十分なテストを行っているだけに、その心配を物ともせずに川渡りを成功させた。この際、水深はボンネットまでが浸かるような深さであり、これはテストコースよりも厳しいシチュエーションだったという。

本日の走行を終え、ドライバーの青木孝次選手は「去年よりもシステム全体の出力が上がっている印象。去年のモデルよりもタイヤ径をアップしたことと、サスペションストロークを増したことで悪路走破性は確実に向上している。ただ、タイヤ径が大きくなりオーバーオールでのギヤ比が高くなっているので、スタートダッシュは少し鈍くなった。また、ロールが大きいぶん、コーナリングは辛い」と語った。

三菱自動車工業・技術サポートチームの田中泰男リーダーは「スタートの際に今回改良した制御系にトラブルが発生するという事態が発生。SS前半がキャンセルとなり再スタート場所となったサービスポイントにエンジニアリングスタッフが間に合わなかったこともあり、青木選手にはトラブルを残したままのマシンをドライブしてもらうことなった。初日から厳しい1日となったという印象。今晩中にはデータを解析し対処を行う予定です」と語った。

明日の第2レグは364kmのリエゾンと132kmのSSと合計約500kmとなる大会最長の走行距離が予定されている。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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