キラキラ輝く摩天楼の足元を、トヨタ『クラウン コンフォート』の赤いタクシーが走る香港。この街に新たな日本メーカーのタクシーが走り始めた。居住性や積載性、乗降性などで一歩リードする、日産『NV200タクシー』だ。
路面電車(トラム)が走る中環(セントラル)の街を歩くと、大きなスーツケースを転がした旅行者や出張組を見かける。彼らのなかには、「思い荷物といっしょに2階建ての電車に乗るのはちょっと…」ともらす人もいる。NV200タクシーはこうした声にこたえるクルマという。
日産の担当者は「乗り降りのスムーズさや、客室の広さ、大きな荷物も積める、車いすユーザーにも乗り降りしやすいといったアドバンテージで、タクシー利用の機会を増やしたい」と話す。
「インフィニティブランドのグローバル本社がある香港では、2014年6月時点で、50台のNV200タクシーが走っている。2015年末までに200台へと拡大させる」(前出の担当者)
また、地元の旅行会社スタッフは「香港エクスプレスやジェットスター、バニラエアといったLCCが香港と日本を結ぶようになって、空の移動がリーズナブルになったぶん、香港国際空港と中心街の移動にタクシーを選ぶ人も見かけるようになった」と話していた。坂道が多い香港の街、“背高の赤い日産車”に出会う機会も増えそうだ。