【三菱 アウトランダー 試乗】実に真面目なクルマ、である…島崎七生人

試乗記 国産車
三菱 アウトランダー
三菱 アウトランダー 全 8 枚 拡大写真
ガソリンモデルの試乗車は、カタログの表紙と同じレッドメタリック。従来のプレーンなマスクが決してキライではなかった立場からは、第一印象は“押し出し、存在感のあるマスクになった”とだけご報告しておこう。

対してインテリアは、変化の度合いはごく小さい。ガソリン車の場合インパネまわりはコンソール、スイッチ類は変わりなく、ステアリングもスポークの加飾を変えているが、基本形状は同じだ。外観よりインパネ形状をむしろ一新してもよかったのでは? とは思う。

が、走りの印象は従来型よりも際立ってきた。PHEVの存在感が大きい『アウトランダー』だが、ガソリン車の走りにも磨きがかかっている。とくになめらかで重厚な乗り心地、しっとりとしたダンパーのフィーリングは光っており、遠くに、2代目の頃のパジェロの頼もしくも上質な乗り味も両立させた、あの走りの雰囲気を連想したほど。あるいは2代目『ディアマンテ』など。懐の深い、安心感のある、少し懐かしい三菱車の味わいがした。

2.4リットル(169ps/22.4kgf・m)のエンジンは、もちろんスムースでゆとりがある。アクセルレスポンスも十分に敏捷で、ストレスのない走りが実現されていた。

ただしユーザーの立場として考えると、真面目なクルマではあるが、もうひとつ背中を押されるようなポイントが欲しい気もした。走りのよさを引き立ててくれる演出(とくにおや!? と気持ちがなびくような、内・外観デザインなど)があると、なおいいのではないだろうか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「動画を観る」もっとも良い方法とは? トヨタ車純正ディスプレイオーディオ搭載車の場合は?[車内エンタメ最新事情]
  2. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  3. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  4. メルセデスベンツ『Cクラス』次期型を予告、光る大型グリル採用…初のEVも設定へ
  5. 【ジープ レネゲード eハイブリッド 新型試乗】レネゲード、ここにいよいよ極まれり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る