スパを駆け抜ける、マツダの魂…ファミリア ロータリークーペ、ベルギーの旧車レースに参加

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加藤仁さんは、マツダ ファミリアロータリークーペでスパのレースに出場。45年越しの夢を叶えた。
加藤仁さんは、マツダ ファミリアロータリークーペでスパのレースに出場。45年越しの夢を叶えた。 全 42 枚 拡大写真
9月20日(現地時間)、ベルギーのスパ・フランコルシャンサーキットにて開催されたクラシックカーレースに2台のマツダ『ファミリア ロータリークーペ』 (R100)が出走した。

ファミリアロータリークーペは、『コスモスポーツ』に続くロータリーエンジン搭載車。排気量491cc×2ローターの10A型自然吸気エンジンを持つ。1970年には「スパ・フランコルシャン24時間レース」に参戦し、21時間目までトップを疾走。終盤はエンジントラブルに泣くも、総合5位の結果を残した。

このレースをきっかけに「いつかスパでファミリアロータリークーペを走らせる」という夢を抱いたのが、愛知県在住の医師、加藤仁氏だ。エンジンから足回り、外装に至るまで、当時のレースカー仕様に合わせてチューニング。スパ出場に合わせて、国内外のレースにも出場し精度を上げてきた。今回晴れて45年来の夢を実現することになる。スパに持ち込まれた車両は2台で、1台はマツダのデザイン本部長である、前田育男氏がドライブした。

ガレージからコースへ向かう際にエンジンをかけると、ロータリー独自のエンジン音を聞きつけテントの周りに人が集まる。参加したのは、「SPA SIX HOURS」の併設レース「Masters 70s Celebration」。70年代の車両でカテゴライズされており、ポルシェ『935』やアストンマーティン『DB4』、アルファロメオ『2000GTV』などが出走、40分間の走行でラップタイムを競う。スペックの異なるモデルが参加しているため、トップを争うのはポルシェやサンビームだが、2台のファミリアロータリークーペも懸命に走る。

舞台は、高低差約100m、全長7004mの山間地を駆け抜ける難関コース、スタート直後は路面もウェットの状態で、ドライブも容易ではない。途中1台が、オー・ルージュでスピン。クラッシュパッドに接触し、ピットインを余儀なくされるも、最後は2台とも無事にゴールすることができた。

レース前は緊張気味だった加藤さんも安堵の表情。「色々な苦労があったが、無事に完走することができて良かった。今後もファミリアロータリークーペで世界中のレースに参加したい」と語った。

《吉田 瑶子》

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