ケーヒンは9月24日、直噴エンジン対応インジェクターの生産を北米で開始したと発表した。
今回のラインは、労働集約型の前工程は労働コストに優れたメキシコのケーヒン・デ・メキシコ・エスエーデシーブイに、部品精度が要求される後工程はインジェクター生産実績がある米国・インディアナのケーヒンアイピーティーマニュファクチュアリング・エルエルシーにそれぞれ設置。さらに、ラインの効率化や調達の最適化を図るなど、米州の総合力を最大限に活かした生産体制とし、競争力と品質を高いレベルで両立した。
また、ホンダが米国で6月に発売したV型6気筒エンジン搭載車には、宮城第一製作所で生産した直噴エンジン対応インジェクターが採用。同車種にはそのほか、メキシコで生産している電子制御スロットルボディやスプールバルブなどの燃料供給製品にくわえ、米国で生産している直噴エンジン対応電子制御ユニットや四輪駆動用電子制御ユニットなどの電子制御製品も搭載されている。
ケーヒンは今後、日本での直噴エンジン対応インジェクター生産能力も拡大。日本と米州をあわせた生産能力は、米州量産開始時の650万本から2016年度末には約1000万本になる見込みだ。