新生スカイマーク、佐山会長・市江社長体制がスタート

航空 企業動向
スカイマーク新体制 佐山展生会長(中央)、市江正彦社長(右)、矢口秀雄専務(左)、本橋学専務取締役執行役員(右端)、増川則行取締役(左端)
スカイマーク新体制 佐山展生会長(中央)、市江正彦社長(右)、矢口秀雄専務(左)、本橋学専務取締役執行役員(右端)、増川則行取締役(左端) 全 2 枚 拡大写真

スカイマークは29日、新株の原資となる180億円の払い込みを受けて、新しい株主による総会を開催。1月23日の民事再生準備から約8か月、新体制を発足した。

代表取締役会長に就任した佐山展生氏は決意をこう述べた。

「今日が本当の意味でのスタート。スカイマークはANAでもJALでもLCCでもない。プロパーキャリア、地域にとってちょうどいい航空会社なのだということを認知していただき、地域経済に寄与し、少しでも多くの支持を得られるように新体制で邁進し、地域経済や利用者のメリットになるような航空会社になりたい」

また、市江正彦社長は、新体制にこぎつけた理由をこう話した。

「いろいろご迷惑をかけたが、にもかかわらず(スカイマークが)新しい出発をさせていただけるのは、社会にとって有益な役に立つ会社でありえるのではないか。その可能性があるのではないかと思っていただいたことが理由だと思う」

同社の民事再生でいちばんの焦点となったのはその独立性だ。スカイマークとANA(全日本空輸)は新体制発足と同時に、コードシェア契約を締結。具体的な協議をこれから始める。

新体制にはANAから矢口秀雄氏が専務として、10月1日付でさらに執行役員にも大橋一成氏が選任された。矢口氏は09年にANAが資本参加した国際貨物「OCS」の社長も務めたことがある。だが、佐山氏は航空2大勢力に飲み込まれてしまうのではないかという懸念を一蹴した。

「5月29日に株主間契約を結んだが、それまでにかなり時間をかけて契約書の交渉してきた。その中に明確に独立性を維持するということをうたい、そのフレーズが何か所も出てくる。それに沿った形でコードシェアの話し合いもしている。独立性は実態上はもちろん、外見上も独立してがんばっているということを見える形で、ANAのご支援をいただきながらやっていきたい」(佐山氏)

新体制は以下の通り。

▼取締役
代表取締役会長=佐山展生(取締役会議長、事業戦略総括)
代表取締役社長=市江正彦(経営戦略会議議長、事業運営、業務執行総括、監査室担当)
専務=矢口秀雄(総括)※
専務取締役執行役員=本橋学(経営企画、マーケティング統括、情報システム担当)
取締役執行役員=西岡成浩(財務、経理、総務人事、上場準備担当)
取締役=増川則行(安全・整備・運航・空港担当、安全統括管理者)

▼執行役員
田上馨(経理担当)
寺田成利(総務人事担当)
仙北谷茂(空港管理担当
小野輝雄(クルー管理・訓練審査担当)
兼子学(安全推進担当)
松尾愛一郎(整備担当)
大橋一成(マーケティング担当)※
佐藤洋一郎(監査室・内部統制担当)

※はANAより。大橋一成執行役員は10月1日付の就任

《中島みなみ》

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