ブリヂストンは、自社技術で生産した「グアユール」由来の天然ゴムを使用した最初のタイヤが完成したと発表した。
タイヤの原材料の中で大きな比率を占める天然ゴムは、原料がパラゴムノキだが、その9割が東南アジア地域での栽培に集中している。同社では、天然ゴム生産地域の一極集中を緩和し、供給の安定化を図るため、パラゴムノキに代わる、新たな天然ゴム供給源の一つとして「グアユール」の研究開発を進めている。
「グアユール」は、乾燥地域で栽培できる植物で、組織に含まれるゴム成分がパラゴムノキ由来の天然ゴムによく似た性質を持つことから、新たな天然ゴム供給源になる可能性がある。
今回作成した「グアユール」由来タイヤに使用した天然ゴムは、アリゾナ州にあるグアユール研究施設を中心に、栽培から抽出精製までのすべての過程で同社グループの技術を適用した。今回の「グアユール」由来タイヤの完成で「再生可能資源の拡充・多様化」に向け、大きな一歩を踏み出せたとしている。