日本自動車工業会の池史彦会長は、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)が大筋合意したことを受けて「歓迎する」との会長談話を発表した。
談話では、TPP協定の実現によって、これまで日本の経済連携協定でカバーされていなかった米国やカナダなどで、自動車業界にとって重要な市場との間で、経済連携の枠組みが構築され、「投資、貿易円滑化、知的財産権保護をはじめとする幅広い分野で共通したルールづくりなど、ビジネス環境の整備が一層進む」との期待感を表明する。
また、日米で大部分の自動車部品関税が即時撤廃されることや、日本とカナダの間で自動車関税が短期間で撤廃されること、TPP地域全体に適用される原産地規則で、日本の主張がほぼ受け入れられたことについて「歓迎」するとした上で、「自動車業界としても、協定を活かし、顧客ニーズにあった商品・サービスをより幅広く提供することにより、日本経済の発展と域内経済関係の緊密化に貢献していく」としている。
さらに「協定を機に、日本が現在交渉中のEUやRCEP協定(東アジア地域包括的経済連携)など、経済連携協定の締結に向けた交渉が一層加速することを望む」と要望している。