【CEATEC 15】デンソー、ピコグリッドシステムを自治体に売り込みへ

自動車 ビジネス 企業動向
デンソーが提案するピコグリッドシステム
デンソーが提案するピコグリッドシステム 全 3 枚 拡大写真

デンソーは「CEATEC JAPAN」に今年も出展、自慢の技術や製品を披露した。その中で目玉の一つが「ピコグリッドシステム」だ。担当者は「今回最もオススメしたいもの」と話す。

ピコグリッドとは、マイクログリッドよりも小さい範囲の電力網を表現した同社の造語で、太陽光発電、蓄電池、超小型電気自動車(EV)から構成される、独立型の直流分散電力システムのこと。もちろん、風力発電など他の再生可能エネルギーとの組み合わせも可能である。

そして、ピコグリッドシステムはこのピコグリッドに車両を管理するシステムを加えることで、カーシェアリングを可能にした電力と車両の統合マネジメントシステムだ。マイクログリッドやスマートグリッドシステムとなると、市や町単位と範囲も広く、実施するにはどうしても多額のコストがかかってしまう。しかし、ピコグリッドシステムは町の一部を対象にしており、コストも少なくて済む。

「まずは小さな地区で使ってもらい、その地区を徐々に広げていこうという考えなんです。現在、当社の安城製作所(愛知県安城市)で運用を行っており、これから自治体などにこのシステムを売っていこうと考えています」と同社関係者は話す。

また、そのピコグリッドシステムで使用する超小型EVも初披露。二人乗りで、運転に必要な基本的情報は目の前のタブレットに表示される。そのタブレットは取り外して一般的な端末としても使用できる。

イグニッションのON/OFFは認証カードで行い、個人情報と照合して車内の環境を利用者に合わせて再生する音楽や空調の調整を行う。屋根の中央にはカメラがついていて、リバースでのバックカメラとしての利用やカーシェアリングのステーションでの見守りシステムとして活用できるという。

デンソーではこのシステムを国内だけでなく、海外にも広げていきたい考えのようで、今後、世界中から注目されるかもしれない。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 「日本版より洒落てる」2026年モデルの米国版トヨタ『カローラ』発表に、日本のファンも注目
  3. 中国マイクロEV『小馬』10万台を販売した「かわいいペット」戦略
  4. ホンダ『プレリュード』新型、インドネシアでは「オールブラック」なプロトタイプを初公開
  5. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る