預金残高増加率が鈍化、流動性がひっ迫…マレーシア

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシア クアラルンプール
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マレーシアの銀行預金残高の増加率が鈍化していると、ザ・サンらが報じた。個人資金が高利回りを求めほかの投資に向かっているためだ。

中央銀行バンク・ネガラの統計によると、7月末の民間銀行の預金残高は4.8%の増加で、2002年9月以来の小幅増加だ。預金金利は物価上昇率(約3%)をわずかに上回る3.1~4%で、預金残高の伸び率はさらに鈍化する見通しだ。

アナリストは、国民は不動産、証券など預金より魅力のある投資商品に資金を投じているとしている。

預金の減速で預貸率(預金残高に対する貸付残高の比率)は89.3%と過去最高に達しており、流動性がひっ迫している。貸し出しは鈍化しているものの、預貸率はさらに上昇するとアナリストは予想している。預金獲得のため銀行は預金金利を引き上げる可能性があるが、利ざやは縮小するため利益に影響する。

小栗 茂

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