史上最強のマシンを作ってド迫力バトル…ゲーム「マッドマックス」

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『マッドマックス』プレイレポ―真っ先にラスボスが死ぬ、このイカレた世界にようこそ
『マッドマックス』プレイレポ―真っ先にラスボスが死ぬ、このイカレた世界にようこそ 全 18 枚 拡大写真

ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントが販売し、Avalanche Studiosが手がけたPlayStation 4/Xbox One/Windows PC向けオープンワールド型カーアクションアドベンチャー『マッドマックス(MAD MAX)』。本作は、2015年6月20日に公開された実写映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の前日譚として、映画本編では語られなかった主人公マックスと謎の少女グローリーとの出会いが描かれており、アクションゲームファンはもちろんのこと、狂気と暴力が跋扈する原作映画に魅せられた熱狂的なファンも楽しめる内容となっています。今回は、本作のゲームの流れを一通り紹介しながらインプレッションをお届けします。

やはりマックスといえば、この黒いM.F.P.ジャケット。警察時代からの愛用品だ。
プロローグは、V8インターセプターを乗り回す主人公マックスが、キャブラス・スクロタス率いるウォーボーイ達と過激なカーチェイスを繰り広げるシーンからはじまります。一匹狼のマックスはそれでも善戦をしていましたが、敵の増援によって囲まれ、リンチを受ける事に。結局、愛車のV8インターセプターをはじめ、何もかも奪われてしまいます。しかし、そこからマックスは息を吹き返し、スクロタスのランドムーバーに乗り込み、なんと彼の脳天にチェーンソーを突き刺したのです。ゲーム序盤からウェイストランドの支配者がいきなり衝撃的な死を遂げるわけで、これから足を踏み入れる大地が、どれだけ狂気と暴力で満ちているのか、このぶっ飛んだ展開に思わず期待してしまいました。

チャムバケットは車のカスタマイズだけではなく、カーチェイス中の戦闘もそつなくこなす頼れる男。
全てを失ったマックスは、放浪の末に、車のメカニックであるチャムバケットと出会い、彼の「最強最速のマシンであるマグナム・オプスを作り出す」という、宗教理念にも似た目標に協力し、広大なウェイストランドを放浪する事に。最初は、廃車同然のマグナム・オプスですが、各地の拠点を攻略し、スクラップやパーツを集める事で、徐々に強化され、次第に最強最速のマシンへと進化を遂げていきます。

ドクロな飾りとトゲトゲしい装備を搭載して、ヘビーメタルなマシンを作成。
車のパーツにはメリットとデメリットが存在し、最高レベルのパーツを全て搭載すれば良いというものではありません。例えば、車の装甲が厚ければスピードが落ちたり、高性能なエンジンを積めばハンドリングが難しくなったりするので、自分がどのような車を乗り回したいかを考えながらチューンナップする必要があるのです。

本作には気候の概念もあり、砂嵐が押し寄せる事がある。すぐに建物に非難しよう。
また、ゲームジャンルを「カーアクションアドベンチャー」と銘打っているだけあって、車の操作感は良好で、原作映画さながらのカーチェイスを存分に楽しめます。爽快な爆発表現のおかげで何度も敵の車をスクラップにしたくなる気持ちに駆られるのも魅力の1つです。しかし、マグナム・オプスに搭載できる武装は、対象物をワイヤーで引っ張るハープーンと、バズーカの如く相手を爆殺できるサンダープーン、側面の車両を燃やし尽くすサイドバーナー、スナイパーライフル、ショットガンの5種類しかありません。個人的には、車両側面にチェーンソーを装着したり、ガトリングガンを搭載したりと、武装の種類を増やして欲しいと感じました。

車のパーツは、ウェイストランドの宗教観と密接に関わっているようだ
殺風景な荒野が続くウェイストランドには、緑豊かな風景が無い代わりに、「マッドマックス」の世界観に憧れている終末論者には嬉しい、世紀末的なオブジェクトや建物が多数存在します。ちなみに、メニューのキャプチャーモードを利用すれば、好きなアングルでスクリーンショットが撮影できるので、マッドなスポットを見つけて、写真をコレクションしていくのもいいかもしれません。

マックスの装備やスキルはスクラップを消費する事でアップデートできる。
戦闘システムは、攻撃ボタンと防御ボタンをタイミングよく繰り出していく、同社の『バットマン:アーカム』シリーズや、『シャドウ・オブ・モルドール』でお馴染みの「フリーフローコンバットシステム」を導入しています。しかし、豊富なガジェットやスキルを所有したバットマンやタリオンと異なり、マックスには近接戦闘とナイフ、ショットガンしか無いため、やや単調な印象を受けました。ショットガンでドラム缶などを撃ち、敵の群れを一網打尽にする戦略性もあるにはあるのですが、やはり他の武器も欲しいところです。

各拠点を守るのは、巨大な棍棒を持った屈強なマスク男。スクロタスを神と崇めるひとりだ。
さらに、敵の種類も少なく、各拠点を守るボスにいたっては1種類で、服装が少し異なるだけです。爽快なカーアクションと比較しても、やはり近接戦闘をするのは少し面倒に感じました。せめて、『シャドウ・オブ・モルドール』でも導入された、プレイヤーの介入によって敵の勢力図が塗りかわる「ネメシスシステム」のような特徴的な要素があれば、長く楽しめたのではないかと思います。

敵に狙撃された瞬間に車に乗り込むと、一定の確率で主観画面になってしまうバグがあるようだ。
加えて、車に乗るとなぜか唐突に主観画面になったり、アイテムを拾おうとしたら「クエストをはじめる」という日本語表示がされたり、敵キャラクターが真っ赤に輝いたり、車が突然ぶっ飛んだりと、ゲームの世界観を損なうバグがいくつか存在します。こちらは今後のアップデートで改善して欲しいところです。

やっぱりウェイストランドは最高だぜ!……と廃墟巡りにハマる筆者。
『マッドマックス』は、ゲームシステムの部分で荒削り感があるものの、狂気と暴力に満ち溢れた実写映画の世界観を忠実に再現しており、「あの世紀末な世界で好き放題ヒャッハーしたい!」と夢見ていた原作映画ファンならプレイ必須のクオリティとなっています。今後は、火を噴くエレキギターでお馴染みのドーフ・ウォーリアーをはじめとした「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の強烈キャラの面々が登場する、実写映画のシチュエーションを完全再現した拡張コンテンツの追加を期待したいです。

※文中の誤字を修正しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございます。

『マッドマックス』プレイレポ―真っ先にラスボスが死ぬ、このイカレた世界にようこそ

《真ゲマ》

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