欧州の自動車最大手、フォルクスワーゲングループは10月28日、2015年第3四半期(7‐9月)の決算を公表した。
同社の発表によると、アウディやポルシェ、セアト、シュコダなどを含めたグループ全体の総売上高は、514億8700万ユーロ(約6兆8680億円)。前年同期の489億1000万ユーロに対して、5.3%の増加となった。
一方、2015年第3四半期の最終損益は、34億7900万ユーロ(約4640億円)の赤字。前年同期の32億3000万ユーロの黒字から、赤字に転じた。同社の決算が赤字となるのは、2000年以降では初めて。
赤字となった要因は、一部ディーゼル車に排ガス試験を不正にクリアする違法なソフトウェアを搭載していた問題が、9月に発覚。この問題の対策費用として、2015年第3四半期に、66億8500万ユーロ(約8920億円)を計上したため。
2015年第3四半期の世界新車販売は、239万2000台。前年同期比は3.4%減だった。フォルクスワーゲングループ取締役会のマティアス・ミューラー会長は、「失った信頼を取り戻すために、全力を尽くす」と述べている。