【東京モーターショー15】メカ式可変ショックアブソーバに価格革命? KYBのハーモフレック

自動車 ニューモデル モーターショー
今年10月から社名が従来のカヤバからKYBに変更された。
今年10月から社名が従来のカヤバからKYBに変更された。 全 5 枚 拡大写真

西館4階、部品機械の005ブースがKYB株式会社。ピンとこない人にはカヤバといった方がわかり易いかもしれない。ご存知の通り自動車用ダンパーを作る会社である。

今年10月、社名をKYB株式会社に変更したかつてのカヤバ、最近では電動パワーステアリングなどの製造でも有名になってきたが、我々にとって馴染みのあるのはダンパーの方。そのKYBのブースにあったのが、ハーモフレックと名付けられた周波数感応型ショックアブソーバーだ。

簡単に言ってしまえばメカ式の可変ショックアブソーバーである。まだ実際に装着したクルマは存在しないが、実はこの8月に、テストコースで乗せてもらった。同じクルマにこのハーモフレックを装備したものと、そのクルマに元からついているダンパーを装備した2車を乗り比べてみたのだが、ハーモフレックに乗り出した途端に、おっ?と違いを感じるほど。

具体的には、ゆったりとした入力にはいなし効果で乗り心地が損なうことがなく、一方で急激な入力では、ぐっと引き締めてシャープなステアリング操作を実現してくれるものである。これ、電子制御の可変ダンパーのように高価なものではないから、安価で顕著な違いを感じる優れモノである。

KYBのブースには、二つの水の入ったビーカーの下にハーモフレックと普通のダンパーを仕込んで、水面の波長で違いを見ることが出来るデモンストレーターが置かれている。さらに、自分の手でダンパーを押すことのできるデモンストレーターもあるので是非試してみて欲しい。

勿論このほかにも、電子制御の可変ダンパーや、さらに何と樹脂製のアウターを持つダンパーなど野心的な製品が展示されている。

《中村 孝仁》

中村 孝仁

中村孝仁(なかむらたかひと)|AJAJ会員 1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  4. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  5. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る