日立など3社、ビッグデータ利活用システムを開発…社会インフラの将来を予測

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3社製品の連携イメージ
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SAPジャパン、日立製作所、ESRIジャパンは、3社の製品を連携させ、社会インフラに関する将来予測を可能にするビッグデータ利活用システム基盤を開発し、実用化に向けた検証を実施した。

今回のプロジェクトでは、リアルタイムのデータ処理に優位性をもつ「SAP HANA」と超高速データベースエンジン「Hitachi Advanced Data Binder(HADB)」、地理情報システム「ArcGIS」の3製品を連携させ、将来予測を行うとともにその結果を地図画面上へ瞬時に表示するシステム基盤の開発・検証を行った。

具体的には、SAP HANAを用いてHADBに蓄積された膨大なデータを高速に処理するため、両製品の連携を実現するソフトウェア「連携アダプタ」を開発し、「SAP HANA」のSDA(Smart Data Access)機能と組み合わせることで、3製品がスムーズに相互連携するシステム基盤を構築。また、SAP HANAに格納した現在の状況に関するデータとHADBに蓄積した履歴データを活用した将来予測を行い、現在の状況と将来予測の結果をArcGISの地図画面上で瞬時に表示できることを検証した。

検証にあたっては、約130万人分の移動履歴とその交通手段に関するデータ(人流データ)を活用し、タクシーの最適配車を想定したシミュレーションを実施した。まず、首都圏のある特定日時における人流データを現在の状況と仮定し、そのデータをもとにSAP HANAで現在の混雑箇所を把握。現在の混雑箇所から数十分後に移動する可能性が高い複数地点を、HADBに格納した履歴データの中から統計的に導き出すことで将来予測を行い、これらの結果をArcGISの地図画面上に高速に表示することができた。

今後3社は、同システム基盤の実用化に向けた取り組みを推進し、広域都市交通や物流の効率化、水道・電気・ガスといったインフラ設備の安定稼働など、安全・安心・快適な社会インフラ実現への貢献を目指していく。

《纐纈敏也@DAYS》

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