【WEC】トヨタのアレックス・ブルツ、今シーズン限りで引退

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今季限りで引退することになったアレックス・ブルツ。
今季限りで引退することになったアレックス・ブルツ。 全 8 枚 拡大写真

10日、元F1ドライバーで、現在はTOYOTA GAZOO Racingから世界耐久選手権(WEC)の最高峰クラス「LMP1-H」に参戦しているアレックス・ブルツが、今季最終戦を最後に引退することを発表した。

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ブルツは1974年2月15日生まれの41歳で、オーストリア出身。カート、F3等を経たのち、96年には22歳の若さでルマン24時間レース総合優勝を達成した。翌97年、同郷の先輩ゲルハルト・ベルガーが病欠した際に当時のベネトンからF1デビュー。自身3戦目の同年イギリスGPで3位初表彰台を獲得する活躍を演じている。

以降、F1ではレギュラーあるいはテストドライバーとして長いキャリアを築くこととなり、2005年と2007年にも1度ずつ3位表彰台を獲得。07年カナダGPでの3位は当時トヨタエンジンを搭載していたウイリアムズで得たものであり、翌08年はホンダのテストドライバーを務めるなど、この頃から日本メーカーとの縁が深くなる。

09年にはプジョーでルマン24時間を制し、自身13年ぶり2度目の同レース総合優勝。11年、翌年からのWECワークス参戦を決定したトヨタが最初に契約したドライバーがブルツであるとされ、現行WEC初年度の12年からトヨタの主戦ドライバーのひとりとして活躍してきた。昨年はトヨタ初のマニュファクチャラーズタイトル(年間メーカー王座)獲得にも貢献。

ブルツのコメント(WEC公式サイトより)
「2度のルマン制覇、そして3戦目のF1で得た表彰台を誇らしく思っているし、どれも忘れることができない。セブリング12時間やプチ・ルマン(ともに米国戦)での勝利、そしてトヨタにとって現WECで初の優勝を成し遂げたこと(12年サンパウロ)も、やはりスペシャルな出来事だった。何事にも自然にエンドマークを打つ時が訪れるものだし、今、その時が来たことを自分は理解している。バーレーンが最後のレースだ」。

TOYOTA GAZOO Racingはブルツが引退を決めたことを報じるリリースのなかで、「多大な貢献をしてくれたブルツ選手に心から感謝の意を表します」と謝辞を述べている。

佐藤俊男チーム代表のコメント
「アレックスは、WEC参戦準備の初期段階である11年から、チームにとって欠かせない存在でした。我々は何度も喜びを分かち合いましたし、チームの誰もが12年サンパウロでの初優勝をずっと覚えていると思います。彼の技術的なアドバイスや、モチベーション、ドライバーとしての技能は、我々にはかけがえのないものでした。これほど尊敬すべき成功を収めた選手が引退するのは非常に残念ではありますが、アレックスのこれからの人生が素晴らしいものとなるよう願っています」。

なお、チームは「来季のドライバーラインアップは年初に発表」との旨も併記しているが、今季リザーブドライバーを務めてきた小林可夢偉のレギュラー昇格という線は自然に考えられるところ。昨年までF1を主戦場にしていた可夢偉(13年はフェラーリでWECのLMGTE-Proクラスに参戦)は、今季はスーパーフォーミュラ(SF)のみの参戦だったが、仮に来季以降もSF参戦となった場合、全7戦とレース数が多くないSFだけでなく、他シリーズに並行参戦する可能性もあるだろう。

SF最終戦(8日)における囲み取材で来季活動構想に話が及んだ際、雑談レベルではあるが、並行参戦シリーズ候補としてはSUPER GTよりWECの方が可能性が高そうな雰囲気を感じさせてもいた可夢偉。ファンとしてはもちろんF1復帰も期待したいところだが、いずれにせよ年初のブルツ後任発表が注目される。

WECではトヨタとともにこれまで5勝してきた名選手ブルツ。彼の現役最終レースとなる今季最終戦バーレーンは、11月21日決勝だ。

《遠藤俊幸》

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