最新の「かっこいい福祉機器」を体感…渋谷でイベント開催中

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会場風景
会場風景 全 22 枚 拡大写真

現在、東京の渋谷ヒカリエでは電動カートや電動アシスト車椅子といったパーソナルモビリティをはじめとして、高齢者や身体障害者の生活に使われる「かっこいい」プロダクトを集めたイベントが開催されている。

このイベントはNPO法人のピープルデザイン研究所が主催するもので、正式名称は『2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう』展。2014年秋にはじめて開催され、今回が2回目となる。

主催者によれば、バリアフリー社会を目指す活動の一環として開催しているという。ここでいうバリアとは、道の段差といったような物質的なものではない。「障害者をはじめとするマイノリティや、福祉そのものにたいする“意識のバリア”を取り除く」というのが目的だ。

このため展示されているパーソナルモビリティのほとんどは見るだけでなく、触れることが可能になっている。実際に会場を囲む通路では、さまざまな年齢層の健常者がシニアカーに試乗したり、電動アシスト歩行補助具を押すシーンが頻繁に見られた。

またその他の製品も「カッコいい!カワイイ!ヤバイ!デザイン&テクノロジーが集結」という触れ込みで紹介されている。これは、福祉機器や高齢者向け商品だからといって特別なものではなく、他と変わらない「あたりまえの商品」として捉えてほしいという思いを込めた表現だ。

同時に、そうした商品にスタイリッシュなイメージがあれば、その使用者も臆することなく街へ出るようになるのでは、という思いも込められている。こうして集められた展示品に、2015年のグッドデザイン大賞を獲得したWHILLの『Model A』や、惜しくも次点となったexiiiの筋電義手『handiii/HACKberry』が含まれているのは、けっして偶然ではないだろう。

筆者が訪れた日には、スズキのセニアカー『ET4D』のボディにsense、そしてKAZというふたりの若いアーティストが油性マーカーでペインティングを施していた。即興で絵柄を考え、一日で描き上げる予定だという。高齢者向けの商品でも若いアーティストの表現媒体になるということを証明し、「心のバリアフリー」を促す活動だ。

またステージでは、ヤマハ技術本部デザイン研究所の川田学所長とヤマハ発動機デザイン本部の福井美佐デザイナー、そしてSLOW LABELの栗栖良依ディレクターがトークセッションを展開。健常者と障害者が一緒におこなうパフォーマンスに使われた、楽器としての機能も持つ電動アシスト車椅子『& Y01』のデザイン開発ストーリーが披露された。

このほか、折り畳める電動パーソナルモビリティのクラモト『Luggie』そしてModel Aに乗って渋谷の街を散歩する「超福祉モビリティツアー」などもおこなわれている。なおヒカリエでの展示は11月16日までおこなわれている。

《古庄 速人》

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