ハーレーが脱高齢化、ターゲットをベテランからヤングアダルトへ

モーターサイクル 企業動向
ハーレーダビッドソンのオフィシャル画像。
ハーレーダビッドソンのオフィシャル画像。 全 11 枚 拡大写真

ハーレーダビッドソンといえば、高級バイクの代名詞ともいえる存在。ライダーなら憧れる者は多い。しかし裏を返せば、エントリーユーザーにとっては高嶺の花。ビギナー、若年層をいかに取り込んでいくかというところが、昨今の課題となっている。

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というのも、全世界的にバイクユーザーの高年齢化が進んでいる。こうした実態を踏まえ、ハーレーダビッドソンは今後どのように進んでいくのか。創業者のひとりであるダビッドソン家の末裔であり、同社シニアバイスプレジデントのビル・ダビッドソン氏が考えを明らかにした。

「そういう傾向があるなか、我々は34歳くらいまでのヤングアダルト層のユーザーをすでに多く獲得しています。このセグメントで北米ではトップシェアという事実もありますし、我々は若者にも受け入れられているブランドと言えるのです」(ビル・ダビッドソン氏)

ハーレーユーザーの多くはベテラン層、それは誤解だとビル氏は強調する。

「かつてはコアと呼ばれるベテラン層をターゲットに取り組んできましたが、若者らに早い段階でブランドに触れてもらえるよう考えをチェンジしてきた結果と言えます」(同氏)

バイク歴の長いコア層をメインにしていたマーケティング戦略上のターゲットを、バイク経験の浅いビギナー、若年層にチェンジしたというのだ。

「8年ほど前にヤング層やヒスパニック系、アフリカンアメリカン系の方々に向けての担当部署を設立したのです。彼らのリクエスト、我々に対する要望を徹底的に研究した結果、より幅広いセグメントで受け入れられたのです」(同氏)

8年前といえば2007年。たしかに、その頃からハーレーは様々な面で変わってきたように思う。足着き性の良いローモデルも増える一方となったし、オフィシャルのカタログに登場する人種にも多様性が出てきた。

最近では税込み85万円というロープライスを実現した『STREET750』もリリース。急速な若返りを進めている。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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