丸紅情報システムズ、米ドローンラボが製造するドローン検知器を国内で独占販売

航空 企業動向
ドローンラボ製ドローン検知器「ドローン・ディテクター」
ドローンラボ製ドローン検知器「ドローン・ディテクター」 全 1 枚 拡大写真

丸紅情報システムズは、ドローン検知器を研究・開発する米国のドローンラボと、日本国内における独占販売代理店、日本以外の全世界における販売代理店契約を締結したと発表した。

今後、ドローンラボ製ドローン検知器「ドローン・ディテクター」を中心とするドローン検知システムの取り扱いを開始する。

「ドローン・ディテクター」は、電波検知・GPS検知・音検知の3つの機能によりデータベースをもとにドローンの接近を検知する複合型ドローン検知システム。電波検知は、ドローンと無線コントローラー間の通信電波を内蔵アンテナで受信し、ドローンを検知する。ドローンが飛行を開始する前でも検知可能範囲内であれば、電源を入れ送信機との間で通信開始時点から検知できる上、電波の発生方向を判別できるため、ドローンの飛来する方角も判別する。

GPS検知は、テレメトリー(遠隔測定)機能を持つドローンのGPS通信を検知し、ドローンと送信機のGPS情報(緯度・経度・高度)を取得する。送信機のGPS情報により、操縦者の位置まで特定することが可能。電波検知機能と同様、電源を入れた時点からドローンと送信機を検知する。

音検知機能は、飛行するドローンのプロペラ音を検知する。

これまでのドローン検知システムでは、音検知のみが主流。しかし、音検知だけでは検知範囲が音の届く距離に限られる上、生活騒音や周囲の建造物、風雨などの外的環境が検知に大きく影響する。電波検知に対応するシステムでも検知手段は電波に限られており、GPS情報の取得や音響検知には対応していなかった。

ドローン・ディテクターは通信電波を主な検知手段とし、GPS検知、音検知にも対応する初めてのドローン検知システムで、より広範囲で安定した検知が可能。実証実験では最大約1キロメートル範囲での検知に成功している。

検知に必要となるドローン・ディテクターのデータベースには、現在世界中に普及するドローンのうち、既に約90%が登録済み。今後発売されるドローンの新機種についても、データベースを随時更新、保守サポートを通じてユーザに提供する。

ドローンラボは今後、カメラによるビデオ検知機能や赤外線センサーによるサーマル検知機能、レーダー検知機能の開発を計画しており、複雑、多様化するドローンに対応していく計画。

丸紅情報システムズは、ドローン・ディテクターを地図情報と連携させ、ドローンの侵入通知、機種表示、地図上への飛行経路や操縦者位置の時系列プロット表示、記録データ保管の各機能を自社で開発するアプリケーションに実装し、包括的な「ドローン検知システム」として販売する計画だ。

広域を監視したい場合に複数のドローン・ディテクターを分散配置し、1つの地図上で一元管理する統合監視ソフトウエアも開発する予定。日本国外でも海外拠点などを中心に事業を展開していく予定で、2年後に120ユニット以上の販売を目指す。

《レスポンス編集部》

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