【G空間EXPO15】航空測量の最大手パスコ、災害支援や自動運転へ向けた技術を披露

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PALSを使った撮影データを使いいち早くパノラマ化できる
PALSを使った撮影データを使いいち早くパノラマ化できる 全 15 枚 拡大写真

測量・計測の国内最大手であるパスコは、測量で得た地理空間情報を様々な用途に連携させる業務に長ける。内閣府が掲げる戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)にも「ダイナミックマップ」で三菱電機やゼンリンなどと共に参画。「G空間EXPO15」の会場では同社が手掛ける最新技術が披露された。

パスコが世界トップクラスとして誇るのは航空写真測量で、その技術は記憶に新しい関東・東北豪雨による常総市周辺の状況把握に役立てられた。台風18号が上陸した9月9日、同社が提供する災害リスク情報サービス「DR-Info」は全国の豪雨状況を察知。10日発令された大雨特別警報により、同社はヘリコプターを使ったPALS(位置情報を伴った携帯型撮影システム)による斜め撮影を敢行。衛星や航空機を使った真上からの撮影データと合わせ、パノラマ写真の自動加工や3次元モデリングの半自動加工を行い、いち早い現況把握に貢献したという。

3次元モデリングは歴史的建造物や文化財の計測についても利用される。ドローンを使ったUAV(Unmanned Aerial Vehicles=無人)撮影では対象を様々な角度・方向から撮影し、同時にレーザーによる測量を行うことで被写体の立体的な状態を取得。このデータを元に3次元モデリングを行う。これにより、建物の保存状況をいち早く手軽に把握できるようになるのだ。すでに各自治体でこの技術は利用されており、会場ではその一端が披露された。

車両に搭載したMMS(Mobile Mapping System)によるデジタルカメラと3次元レーザー計測器による道路及び周辺の映像、3次元座標データの計測も同社が得意とするところだ。同社はこれまでこの技術を道路維持管理業務の効率化や高度化に役立ててきたが、車両誘導に使用する高精度なネットワーク情報を埋め込む作業も進められ、このデータは今後ダイナミックマップの基礎ともなるだけにその展開が期待される。

《会田肇》

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