【タイ国際モーターエキスポ15】「今、あえて訪問販売を」三菱が捉えるタイ市場の姿

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三菱パジェロスポーツ新型をチェックする来場者(タイ国際モーターエキスポ15)
三菱パジェロスポーツ新型をチェックする来場者(タイ国際モーターエキスポ15) 全 8 枚 拡大写真

ピックアップトラック『トライトン』や、『パジェロスポーツ』を主力に据えながら、エコカー『ミラージュ』の改良型を発表し、タイ市場における全方位戦略を取る三菱自動車。タイ法人であるミツビシ・モーターズ・タイランドで販売を取りまとめる中原耕治副社長に、タイの自動車ユーザーをどのように捉えているか、話を聞いた。

【画像全8枚】

タイの自動車ユーザーはアクセサリー(パーツ)を好む傾向が強く、エクステリアにこだわる人が多い。装備で人気なのは、キーレスエントリー、ナビゲーション、オートエアコン、レザーシート、デイライトランニングランプ、リヤビューカメラなど。

このなかでナビゲーションはスマホに移りつつあるという。またオートエアコンというのは南国ならではの需要だと言い、ヒーターの必要性のないタイではエアコンではなくクーラーの装着が多い。つまり冷風の温度は一定で吹き出す風の強さのみを調整するものがほとんど。クルマに高級装備を求めるユーザーは、吹き出し温度を調整できるエアコンに「ワンクラス上の」魅力を感じるのだという。

またおもしろいところではサンルーフの人気も高いとのこと。タイでのクルマの使い方を考えるとサンルーフの必要性はほとんどないとのことだが、サンルーフにはステータス性があり、あこがれの装備でもあるとのことだった。そうしたなかでミツビシはパジェロスポーツとミラージュに衝突軽減ブレーキなどの安全装備を装備し、他社とは異なるアプローチ方法でその魅力をアピールしていこうとしている。

じつはタイでは口コミによってクルマの評価が変わるといったことも多いという。LINEについては日本に次いでユーザー数が多く、巨大掲示板のようなものも存在しているという。

タイでのクルマの売り方は日本とは少々異なっているという。「タイ国際モーターエキスポ2015」も商談の場だが、タイではディーラーにおもむいてクルマを買うだけでなく、イベント会場でクルマを買うことが多いというのだ。こうした大きなモーターショーだけでなく、ショッピングモールやデパートで行われる大商談会などで売れるクルマも多いという。そうしたなかにおいて、さらに三菱は昔ながらの一軒ずつ訪問してセールスするという方式にも注目している。特に地方でのユーザー開拓においては、一見原始的に見える訪問販売という形式が、一定の効果をもたらすケースも多いのだとか。

タイの家庭ではクルマは大きさ資産となるため非常に大切にされているという。日本人は貯金をして、お金が貯まったらクルマを買うというような傾向があるが、タイ人は生活費のなかに余裕があればそれをローンの返済に充ててクルマを買うような傾向が強いという。とくに低価格なクルマほどローン購入となることが多く、最長では8年のローンを利用する人もいるとのこと。

タイの平均年収は33万バーツ(約113万円)程度、都市部では比較的高くバンコクだと53万7000バーツ(約184万円)程度となる。ミラージュのもっともリーズナブルなモデルが38万3000バーツ(約131万円)。日本と比べると生活に占める出費は非常に大きなものといえるが、それでもミラージュのようなエコカーはタイのなかでモータリゼーションを支えるひとつの柱となっているのは間違いない。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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