【新聞ウォッチ】全トヨタ労連、「ベア3000円以上」16年春闘で統一要求へ

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2015年12月3日付

●携帯料金下げ来春にも、総務省、指針で、端末「0円」認めず(読売・1面)

●笹子トンネル事故3年、点検・補修技術を強化(読売・10面)

●VW米新車販売減2.3%台11月(読売・10面)

●ガソリン130円割れ、5年9カ月ぶり(読売・10面)

●全トヨタ労連ベア3000円以上、統一要求検討へ(読売 ・11面)

●ホンダ中国100万台へ、来年販売(朝日・8面)

●インド、VW32万台リコール、過去最大規模(朝日・8面)

●リニア着工1年懸念なお、工事車両増え観光打撃、川流量減で生態系影響(朝日・38面)

●知りたいTPP部品関税撤廃追い風、米向け乗用車本体は25年でゼロ(毎日・6面)

●自動車新税業界反発、燃費で区分実質増税「先送りを」(毎日・6面)

●仏政府関与に警戒感、日産労連と労連声明(産経・11面)

ひとくちコメント

来年のことを言うと鬼が笑うそうだが、2日前の12月1日には冬のボーナスが支給されたばかりのトヨタ自動車で、早くも2016年の春闘に向けたベースアップ(ベア)の要求額が話題となっている。

33万5000人を抱えるトヨタ自動車グループの労働組合でつくる全トヨタ労働組合連合会が、2016年の春季労使交渉でベアに相当する賃金改善分として「月3000円以上」を統一要求する方向で調整に入ったという。

きょうの各紙が取り上げているが、トヨタグループのベア要求は14年から3年連続となる。12月中旬に開く傘下労組の代表者会議で提案し、年明けの中央委員会で正式に決めるという。

全トヨタ労連は15年の今春闘で月6000円以上の統一要求を掲げていた。ただ、満額回答ではなかったものの、トヨタ労組は月4000円、デンソー労組などが月3000円と過去最高水準のベアを獲得した。

トヨタは16年3月期の連結営業利益が過去最高を更新する見通しだが、3000円以上の統一要求は15年春闘の2分の1に抑えられることになる。労組間で賃金格差が生じており、要求水準を抑えることで幅広く賃上げにつなげたいとの狙いがあるようだ。

きょうの日経も「中小部品メーカーなどは賃上げに慎重な姿勢だ。要求水準を15年よりも抑えて実現可能性を高め、トヨタグループ内で賃金格差が広がるのを防ぎたい考え」と伝えている。

12月1日に名古屋国際会議場で開かれた第50回「オールトヨタTQM大会」では張富士夫名誉会長が「トヨタのものづくりと人づくり」をテーマに特別講演を行った。

張氏は「トヨタ生産方式」の生みの親として知られる大野耐一氏の薫陶を受けた数少ない経営者。講演の中で「現場のカイゼンでは働いている人たちの給料袋を1枚でも多く厚くするために取り組むことが大切だ」と先輩から教わったことを話していた。

16年春闘では3年連続のベア要求に対し、他の企業にも大きな影響を与えるトヨタの経営側がどんな回答を提示するのかも注目される。

《福田俊之》

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