死亡ひき逃げで猶予判決、被告の運転過失は認めず

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昨年11月、岐阜県岐阜市内の市道を横断していた高齢女性をひき逃げし、死亡させたとして、過失致死やひき逃げの罪に問われていた33歳の男に対する判決公判が11月30日、岐阜地裁で開かれた。裁判所はひき逃げのみを認め、執行猶予付きの有罪判決を命じている。

問題の事故は2014年11月17日の午後6時ごろ発生している。岐阜市島栄町付近の市道(片側1車線の直線区間、横断歩道や信号機なし)で、徒歩で道路を横断していた84歳の女性に対し、左方向から交差進行してきた乗用車が衝突。女性は頭部強打で死亡したが、クルマは逃走。警察は後に32歳(当時)の男を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失致死)と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕。検察は「前方不注視が直接の事故原因」として、同罪で起訴していた。

これまでの公判で検察側は「被告の速度超過走行と前方不注視が事故につながった」と主張していたが、11月30日に開かれた判決公判で、岐阜地裁の大西直樹裁判長は事故発生時間帯が日没後で、現場の見通しが悪かったことを考慮。「被告が前方を注視し、最高速度を順守していれば事故を回避できたという検察側の指摘には疑問が残る」として、過失致死については無罪とした。

一方でひき逃げについては「被害者を救護することなく、現場から逃走したことは強い非難に値する」として、被告に対して懲役1年(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡している。

《石田真一》

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